最も好ましいターゲットはセルティックスのテイタムか!?
先日、複数の現地メディアからサンアントニオ・スパーズは関係修復が困難と判断し、エースのカワイ・レナードのトレード先を模索している、という報道が出回った。
スパーズはウエスタン・カンファレンスのチームにはトレードをしたくないという報道もある中、現時点で有力な候補に挙がっているのは3チームある。
まずは本人が希望しているというロサンゼルス・レイカーズ。スパーズ側はブランドン・イングラムとドラフト指名権だけでなく、若手選手とドラフト指名権追加を希望しているという。
206センチ86キロと細身のイングラムは、2年目の今季に平均16.1得点5.3リバウンド3.9アシストをマークし、成長の跡を見せた。まだ20歳のため、伸びしろも十分ある逸材である。
セルティックスにはスパーズが求める交換要員が最も多く、おそらく魅力的に映っていることだろう。テリー・ロジアーやジェイレン・ブラウン、ジェイソン・テイタムといった有能な若手選手がおり、どのようにして折り合いを付けるかが最大の焦点となる。リーグの情報筋によれば、スパーズがレナードをトレードするにあたって最も好ましいターゲットはテイタムだという。
ルーキーシーズンを終えた20歳のテイタムは、今季平均13.9得点5.0リバウンド1.6アシスト1.0スティールを記録し、オールルーキーファーストチームに選出。プレーオフでは平均18.5得点4.4リバウンド2.7アシスト1.2スティールまでアップさせた。ショットの精度に定評があり、クラッチタイムでも冷静に得点を奪うことができる点も魅力的なスター候補選手。
『Sports Illustrated』によると、フィラデルフィア・セブンティシクサーズもレナード獲得競争に加わっており、ロバート・コビントンとダリオ・シャリッチという両フォワードと、将来のドラフト1巡目指名権をトレード要員にしているようだ。
27歳のコビントンは、今季平均12.6得点5.4リバウンド2.0アシスト1.7スティールを挙げ、シクサーズの躍進に貢献。オールディフェンシブファーストチームにも選出されており、206センチという高さは魅力的。シャリッチは2年目を終えた24歳で、シクサーズの先発パワーフォワードとして平均14.6得点6.7リバウンド2.6アシストをマーク。1試合平均2.0本の3ポイントシュートを決めており、成功率も39.3パーセントと決して悪くない。
申し分ない実績を誇るリーグ有数の実力者レナード
レナードの契約は2019-20シーズンまで残っているが、来季終了後にプレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)になることができる。そのため、今夏に移籍したチームで1シーズンをプレーし、来夏に巨額契約を結ぶプランを持っているという。
今季のレナードはわずか9試合の出場に終わったが、昨季は平均25.5得点5.8得点3.5アシスト1.8スティールを残した実力派。キャリア7年で優勝とファイナルMVP(14年)、最優秀ディフェンシブプレーヤー賞(15、16年)、2度のオールスター選出(16、17年)、オールNBAファーストチーム選出2度(16、17年)、オールディフェンシブチーム4度(うち3度はファーストチーム)と輝かしい功績を残してきた。
今やレナードのトレードは、実現するかどうかではなく、“いつ成立するか”が注目されているビッグニュース。はたして今夏、リーグ屈指の実力者を手に入れるチームはどこなのか。レナードとスパーズの動向から目が離せない。