今季の躍進における最大の功労者J.バトラーに対してウルブズが延長契約を模索中

加入1年目でウルブズを04年以来初となるプレーオフへ導いたバトラー[写真]=Getty Images

指揮官も認めるウルブズの絶対的リーダー

 デンバー・ナゲッツとのレギュラーシーズン最終戦に競り勝ち、2004年以来初となるプレーオフ出場を果たしたミネソタ・ティンバーウルブズ。ヒューストン・ロケッツとの1回戦では1勝4敗で敗退したものの、今季は成功と呼べるシーズンを送った。

延長にもつれたナゲッツ戦でもバトラーはチームトップの31得点と大活躍を見せた[写真]=Getty Images

 昨夏ウルブズは、ジミー・バトラーをトレードで獲得したのを皮切りに、ジェフ・ティーグタージ・ギブソンジャマール・クロフォードら新戦力を獲得し、攻撃的なチームへと進化。カール・アンソニー・タウンズアンドリュー・ウィギンズらの活躍もあり、今季は47勝35敗を記録した。

 現地メディア『ESPN』によると、ウルブズは現在、バトラーの延長契約を模索しているという。バトラーの契約は19-20シーズンまでだが、来季終了後にプレーヤーオプションを破棄すれば制限なしフリーエージェント(FA)になることができる。

 今季のバトラーは膝の負傷により59試合の出場にとどまったが、チームトップの平均22.2得点に加え、5.3リバウンド4.9アシスト2.0スティールをマークし、攻防両面でチームをけん引。ウルブズ躍進に最も貢献した選手と言っていいだろう。

 シカゴ・ブルズ時代の恩師で、現在はウルブズの指揮官を務めるトム・シボドーは、『KFAN』のインタビューでこのように語っていた。

 「ジミーがこのチームに与えたインパクトは計り知れない。彼がプレーした試合で、我々はウエスタン・カンファレンスのチーム相手に29勝9敗だったと信じている。私は、ジミーがアンドリューとカールにもすばらしいインパクトを与えてくれたと思っている。ジミーにとって、最も重要なスタッツは勝利数だ。我々は(昨季の)31勝から47勝までジャンプアップしたんだ」。

 バトラーの働きぶりは、今季オールスター、オールNBAサードチーム、オールディフェンシブセカンドチームにそれぞれ選出されていることからも明白。28歳のバトラーは、現在ウルブズの最重要選手と言っても過言ではない。

バトラーとの延長契約はウィギンズとジェンの動向次第か

 ただし、バトラーとの延長契約をするにあたり、『ESPN』ではウィギンズとゴーギー・ジェンのサラリー削減がマストになると指摘。ウィギンズとは昨秋に延長契約したばかりで、ジェンの契約は20-21シーズンまで残っている。

 ウィギンズはチーム内における役割に対して不満を持っていると伝えられており、魅力的な取引先が見つかれば、トレードされるかもしれないが、ジェンの場合は別だろう。昨季まで2シーズン連続で平均2ケタ得点を残していたが、今季はギブソン加入とネマニャ・ビエリツァの台頭でプレータイムが激減してしまい、平均16.9分5.9得点4.6リバウンドとダウン。

 211センチのジェンは、バックアップのビッグマンとしては悪くないものの、来季以降、1,500万ドル以上の年俸を3シーズンも支払うことから、引き取り手が見つかるかは微妙だろう。

 来季は今季以上の結果を求めているウルブズ。今夏はさらなる飛躍をすべく、数々の決断を下すことになりそうだ。

バトラー(左)だけでなく、タウンズ(右)との延長契約も控えるウルブズ[写真]=Getty Images

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