レイカーズで迎える新たなチャレンジに心躍らせる“キング”
7月31日(現地時間30日)、自身のファミリー基金と故郷であるオハイオ市と共同で設立した公立校“I Promise School”の開校に姿を現したレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)が、現地メディア『ESPN』のレイチェル・ニコルとのインタビューに応じた。
レイカーズは今夏、レブロンのほかにラジョン・ロンド、ランス・スティーブンソン、ジャベール・マギー、マイケル・ビーズリーを新たに獲得し、戦力アップに成功した。かつてプレーオフで激しく競い合った選手たちと共に闘うことになったレブロンは、新しい仲間たちに対してこう語っている。
「俺たちはバスケットボールをプレーすることが大好きな選手たちを手に入れた。彼らは本当にバスケットが大好きで、一日一日バスケットに身を捧げている。俺はそんな彼らのことが大好きさ。ペリンカ(ロブ・ペリンカGM)とマジック(アービン“マジック”ジョンソン/バスケットボール運営部門代表)のことも大好きだ。ランス、ジャベール、ビーズ(ビーズリーの愛称)、ロンドは朝起きたらほかのことは二の次にしてバスケットの試合について考えるような選手なんだ」。
新たな環境に身を置いたレブロンは、「俺たちはすべてのチャレンジを楽しみにしている」と口にしており、今季に対してとてもエキサイトしているようだ。
2010年にクリーブランド・キャバリアーズからマイアミ・ヒートへ移籍した時は、ドウェイン・ウェイドとクリス・ボッシュ(共に現未所属)と共に“スリーキングス”を形成し、10-11シーズンから4年連続でファイナルへ導き、12、13年には2連覇を達成した。
だが、レブロンが加入する前シーズン(09-10)に47勝35敗でプレーオフにも出場していたヒートと現在のレイカーズとは状況が異なる。レイカーズは12-13シーズンを最後にプレーオフから遠ざかっており、昨季は35勝47敗。ここ5シーズンは36勝以上を挙げたことがない。
だからこそ、レブロンは新たなチャレンジをとても楽しみにしているという。
「俺はこのチームをより高い順位へと導けるように手助けするというチャレンジが好きなんだ。そしてもちろん、レイカーズはここ数年プレーオフに出場できていない。だがレイカーズという組織と歴史あるフランチャイズは、多くの偉大な選手たちと共に何度も頂点に立ってきた。スポーツ界にはダラス・カウボーイズ(NFL)やニューイングランド・ペイトリオッツ(NFL)、マンチェスター・ユナイテッド(サッカー)、ボストン・セルティックスといった歴史あるフランチャイズがある。俺は今回、レイカーズという歴史あるフランチャイズの一員になることができた。今回の移籍は俺だけでなく、家族にとっても、そしてバスケットボールの歴史においてもすばらしい移籍だと思っている」。
レブロン率いるレイカーズが世界中にサプライズをもたらす
といっても、レイカーズが所属するウエスタン・カンファレンスはイースタン・カンファレンスと比べて強豪が多い。現在2連覇中の王者ゴールデンステート・ウォリアーズや昨季リーグベストの65勝を挙げたヒューストン・ロケッツというリーグトップ2を筆頭に、今季もハイレベルな争いが繰り広げられるに違いない。
レイカーズにはレブロンをはじめとするベテラン陣に加え、ブランドン・イングラムやロンゾ・ボール、カイル・クーズマ、ジョシュ・ハート、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープといった才能豊かなヤングコアがいる。だがそれでも、今季レイカーズがプレーオフに出場できる保障はどこにもなく、優勝できると断言する者は皆無に等しい。
そんな下馬評とは裏腹に、レブロンは今すぐにでも「勝ちに行く」スタンスで今季に臨もうとしている。
「俺たちにとって、今季は再建する時ではないと俺は思っている。このチームには多くの人たちが思ってもいないような何かを成し遂げる機会があると思ってるよ。それがモチベーションになっているんだ」。
誰よりも勝利に対してどん欲で、すべての試合に対してベストをつぎ込んできたレブロン。やはりこの男が劣勢と言われる状況で負け戦を挑むなどありえない。
「俺たちにはすばらしいヤングコアがいて、有能なベテラン陣もそろってる。それにすばらしいシステムがあり、見事な組織なんだ。だからとても楽しみにしている」。
今季は新生レイカーズのリーダーに君臨するレブロンの、一挙手一投足から目を離してはならない。