『RUSSELL WESTBROOK 2018 WHY NOT TOUR』のため初来日したラッセル・ウェストブルック(オクラホマシティー・サンダー)は多くのファンを魅了した。ウェストブルックはそのイベントの合間にインタビューにも対応。来るべき今シーズンのこと、さらには自身のバスケットボールライフ、そして自身のシグニチャーモデルについて丁寧に質問に答えてくれた。
写真=小沼克年、Getty Images
悪い時でも最善を尽くし、いい試合ができるように心がけている
――あなたは毎試合、チームを勝利へと導くために120パーセントのパフォーマンスでプレーしています。中にはショットの調子が悪い日や思うようにいかない日もあると思います。それでも、そんな時、あなたは強靭なメンタルタフネスを駆使して解決策を見出しているように見えます。どのようにしてご自身を鼓舞しているのでしょうか。
ウェストブルック 毎回コートに足を踏み入れる時は「最高になりたい」と思っている。もちろんうまくいかない時もあるけれども、その中で自分の最善を尽くし、いい試合ができるように心がけているんだ。
――プレーメーカーとして意識していることはありますか。
ウェストブルック 特にはないよ。いつも心がけているのは、しっかりとプレーメークをすること。リバウンドでも、できることすべてを徹底させることだね。
――試合前のルーティーンは?
ウェストブルック もちろんあるよ。それは試合前の昼寝なんだ。そうしてしっかりとエナジーをためて、バッチリと準備をしている。
――シーズンMVP、2年連続オールスターMVP、2シーズン連続の平均トリプルダブルなど、あなたはNBAで唯一無二の功績を残し、歴代有数の選手として着実にキャリアを歩んでいます。今後のキャリアを含めて、あなたに憧れるファンや子どもたちへ、ご自身のことをどのような選手として記憶してほしいですか。
ウェストブルック いつも全力でプレーして、常に真剣に試合をした選手として記憶に残りたい。いつでも全力を尽くして戦った選手としてね。
――これまで一番印象に残っている試合は何で、その理由は何ですか。
ウェストブルック 記憶に残る試合ですか? 1つには決められないなあ。まあ、これからもキャリアの中でもっとたくさんの記録を作りたいと思っているけど、特に1つあげられないね。それぞれに色々とストーリーもあったし。そう考えると全てかな。
――トリプルダブルを決めた時はどんな気持ちですか?
ウェストブルック これはキャリアの中でも最高の瞬間だね。ただし忘れていけないのは、チームメイトへの感謝さ。そして僕はいつも素晴らしい選手たちとプレーできていると思っている。
――では、試合中に最も喜びを感じるのはどのような時?
ウェストブルック もうすべてが楽しいよ。すべての瞬間から学べるものがあり、常にそのようにして次に活かしたいと思っているんだ。
――今シーズンのサンダーに対する期待は?
ウェストブルック 常に良いチームとしてやっていきたいと思っている。可能な限り良い結果を残し、NBAファイナルに勝ち上がりたい。それが目標さ。僕はオクラホマシティーが大好きで、フランチャイズの人たちは僕をファミリーとして受け入れてくれている。それにとても感謝をしているし、当たり前なことだと思ってはいけないことだと肝に銘じている。
こだわりを持って制作に携わった自身のシグニチャーモデル
――”Why not?”に込められたメッセージを詳しく教えてください。
ウェストブルック 簡単に言うと、自信を持って、様々なことに対して、“自分はできる”と信じてほしい。そして何か決心をしたら、「できないよ」と言われても、「そうではなくてできるんだ」と信じてやってほしいというメッセージさ。
――そのメンタリティを持ったのはいつでしょうか。
ウェストブルック 高校生の頃だね。
――その頃ストリートでプレーしていましたか?
ウェストブルック もちろん! いつもそこでプレーしていたよ。ストリートで強さを磨いたり、色んなことを学んだものさ。
――ご自身のシグニチャーモデル『ジョーダン WHY NOT ZER0.1』について聞かせてください。制作にもかかわったという話ですが。
ウェストブルック かなり深く入り込んでいたよ。何と言ってもプロセスを大切にすることにこだわった。素材選びから、それがどんな感じになるかを決めるところから開発に携わっているんだ。やはり大事なことはそのプロセスを楽しむということさ。
――どんなところが気に入っていますか?
ウェストブルック 自分のロゴがついているということだね。そこがすごくうれしく思っている。これまでは想像できなかったことだし、何と言ってもジョーダンブランドのモデルだから最高さ。
――ジョーダンブランドが他のブランドと異なる点は何だと思いますか?
ウェストブルック やはりマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)の存在だ。とてもシンプルなことだけど、これを上回るファクターは考えられない。彼はバスケットボール自体を変え、さらにはそれを取り巻く環境すら変えていった人間だ。もちろん史上最高のバスケットボール選手であることも疑う余地すらない事実だからね。