年齢による衰えもどこ吹く風、軽やかな動きでアシストを量産!
現在フリーエージェント(FA)として今季の所属先を探しているジャマール・クロフォードが、ワシントン州シアトルで行われた“Pro-Am basketball game”で自らのバスケットボールスキルを存分にアピールした。
Jamal Crawford had 30 ASSISTS tonight 🚨 @JCrossover @thecrawsover pic.twitter.com/TBKTiswze9
— Overtime (@overtime) August 20, 2018
現地メディア『The Seattle Times』によると、NBAキャリア18年を誇る38歳の大ベテラン、クロフォードはあるゲームで30ものアシストを積み重ねたという。
サマーリーグの一部とはいえ、1試合で30アシストはそう頻繁に達成できることではない。「あと2、3年は現役でプレーしたい」と語っていたクロフォードにとって、これは獲得に関心を持つチームに対するアピールになったと言っていいだろう。
ちなみに、NBAのレギュラーシーズンにおける1試合最多アシストは30本。これはスコット・スカイルズ(元オーランド・マジックほか)が1990年12月31日(現地時間30日)に行われたデンバー・ナゲッツ戦で44分に出場してこの快記録を樹立している。
キャリアをとおして、ポイントガードとシューティングガードでプレーしてきたクロフォードだが、パサーというよりも、スコアラーというイメージが強い。アトランタ・ホークスに加入した09-10シーズンから、スターターからシックスマンに転向したことで、自慢のボールハンドリングスキルを駆使してベンチの得点源として活躍している印象があるはずだ。
そんなクロフォードがキャリア平均で残しているアシストは3.4本。シカゴ・ブルズ在籍時の03-04シーズンには、キャリアハイとなる平均5.1アシストをマークしていたものの、一昨季まで5シーズン在籍していたロサンゼルス・クリッパーズでも、2度の最優秀シックスマン賞に輝いたとはいえ、やはりスコアリングのイメージがしみついていると言っていいだろう。
それでも30アシストを記録してしまうのだから、この男の持つバスケットボールセンスは末恐ろしい限りだ。
クロフォードは“第一希望”シクサーズと契約することができるか?
その一方で、今季の去就について注目が集まるクロフォードは、同メディアへこんな言葉を残している。
「(契約するチームに)フィットすることが一番さ。あとは次にプレーする場所について考えるだけ」。
ミネソタ・ティンバーウルブズでプレーした昨季は、80試合すべてにベンチから出場したクロフォード。平均20.7分10.3得点1.2リバウンド2.3アシストを残したものの、自身が思うような環境ではなかったと振り返る。
「昨年は(ウルブズで)シーズンをとおしてフィットできるかどうか考えていたから、失敗だったのかもしれない。でもこれまでのキャリアを見てくれればわかるように、僕はフィットしたチームではしっかりとコートでチームの勝利に貢献してきたんだ」。
おそらくクロフォードがキャリアの中で、最もフィットしていたのはクリッパーズだろう。5シーズンの在籍で370試合のうち336試合でベンチスタートだったが、平均27.9分15.3得点2.6アシストを記録しており、その中で何度もチームの窮地を救うショットを沈めてきた。
そんなクロフォードの“第一希望”は、イースタン・カンファレンス上位進出候補のフィラデルフィア・セブンティシクサーズだ。
8月12日(同11日)、現地メディア『AmicoHoops.com』に対して、クロフォードはこう語っている。
「僕はこれまでずっと、ブレット・ブラウン(シクサーズHC)のことが大好きだった。もう何年も彼のファンなんだ。彼はタレントを必要としていた。そして今のチームにはベン・シモンズがいる。僕は彼のゲームが大好きなんだ。ジョジョ(ジョエル・エンビードの愛称)のこともね。リーグの中でも、彼らは僕のお気に入り選手なんだ」。
38歳という年齢を超越するパフォーマンスを見せているクロフォードは、シクサーズのオフェンスが停滞した時でも、独力で打開できる経験とスキルがあるため、決して悪い補強にはならないはず。
はたして、クロフォードはシクサーズ入りすることができるのか。今後の動向に注目していきたい。