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現在、制限なしフリーエージェント(FA)のジェイソン・テリーは、キャリア19年を誇る40歳の大ベテランである。
1999年のドラフト1巡目全体10位でアトランタ・ホークスから指名されたテリーは、これまでホークス、ダラス・マーベリックス、ボストン・セルティックス、ブルックリン・ネッツ、ヒューストン・ロケッツ、そしてここ2シーズンはミルウォーキー・バックスでプレー。
現役選手の中で、テリー(1,410試合)を上回る出場試合数を誇るのは7選手だけと、とても希少なベテランであることは間違いない。
2011年にはマーベリックスの一員として優勝を経験しているのだが、これまでオールスターに選出されたことはない。ただ、06-07シーズンを最後にスターターからシックスマンに転向すると、08-09シーズンには平均33.7分に出場し、19.6得点3.4アシスト1.3スティールをマークして最優秀シックスマン賞を獲得した。
テリーはこれまでのキャリアで通算1万8.881得点を挙げている。得点面だけで見れば、アービン“マジック”ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)やアイザイア・トーマス(元デトロイト・ピストンズ)、トレイシー・マグレディ(元オーランド・マジックほか)といったバスケットボール殿堂入りを果たしたレジェンドをも上回る記録である。
そして、テリーの通算得点は、NBA史上オールスターに選出されたことがない選手としては史上3位にランクインしている。テリーを上回る得点を記録しているのはエディ・ジョンソン(元サクラメント・キングスほか/1万9,202得点)とジャマール・クロフォード(現未所属/1万8,906得点)しかいない。
オールスターには選出されていないものの、優勝を経験し、最優秀シックスマン賞に選出され、キャリアの中で数多くのクラッチショットを沈めてきたテリー。
昨季終了後、テリーは『Milwaukee Journal-Sentinel』に対してこんな言葉を残していた。
「僕はもう1年プレーしたい。できるなら、バックスという組織に戻ってきたいね。僕は最後のシーズンが終わったとは言わない。20年目のシーズンをプレーしたいし、そこで再び考えたいんだ」。
来月に41歳を迎えるテリーに、毎試合、長時間出場して相手チームのガードをディフェンスするのはさすがに酷だ。しかし、この男には経験とリーダーシップ、そしてシュート力がある。若手選手に対してディフェンス時におけるポジショニングを試合中に指示することができ、ロッカールームでも存在感を発揮することができる。そのため、ベテラン最低年俸(約240万ドル)ならば契約を希望するチームが出てきたとしても、決して不思議ではないはずだ。
テリー、そして現在FAのクロフォードという2人の大ベテランの去就に注目したい。
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