“ゴリ押しすぎ選手”の1人と評されたジェイソン・テイタム「僕が動じることはない」

2年目を迎えたテイタム。20歳ながら批判に対する受け答えにも、年齢離れした落ち着きがある[写真]=Getty Images

批判的な記事が出るも、ドライに自身の見解を述べた20歳のテイタム

 8月15日(現地時間14日)、現地メディア『Bleacher Report』は、今季を迎えるにあたり、“ゴリ押しすぎ選手”として、5名をピックアップしていた。

 そこで不名誉な評価をされたのは、カワイ・レナード(トロント・ラプターズ)、デマーカス・カズンズ(ゴールデンステート・ウォリアーズ)、ザック・ラヴィーン(シカゴ・ブルズ)、ジョシュ・ジャクソン(フェニックス・サンズ)、そしてジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)だった。

昨季のプレーオフでは7試合連続で20得点以上を挙げるなど高いシュート力を見せたテイタムだったが…[写真]=Getty Images

 8月20日(同19日)、『ESPN』の記者からその記事について聞かれたテイタムは、こう答えている。

 「(その記事は)見たよ。でもその記事が良かろうと悪かろうと、僕が動じることはない。皆がそれぞれの意見を持ってるわけだし。それに僕の仕事はバスケットボールをプレーすることで、彼らの仕事が記事を書くことなんだ。だから僕は自分の仕事をやり続けるだけさ」。

 自身に対して、こういった評価があったことで、テイタムは少しショックを受けたのかもしれない。それでも、より良い選手へと向上を続けるテイタムにとって、これは発奮材料に過ぎないだろう。

今季のチーム事情をふまえ、フィジカル強化に取り組むスター候補生

 テイタムは今夏、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)とワークアウトを行うなど、精力的にトレーニングをしている。コービーとのワークアウトについて、テイタムはこう明かしていた。

 「彼(コービー)は僕に、ポストムーブなどの動きをいくつか見せてくれた。それに彼とワークアウトすることで、話すことができたし、面と向かって質問することができて良かった。彼のマインドに入り込んで、ゲームについてどのように考えていたのか、成功するために何をやってきたかを理解しようとしたんだ」。

 2年目を迎えたテイタムが、現在取り組んでいるのはフィジカル面の強化だという。

 「(強くなることが)たぶん、僕が今、最も重要視している部分だね、僕はまだ若いから、急激に筋力をつけることが難しいんだ。でも僕は本当に強い身体になろうとしているんだ」。

 ルーキーシーズンとなった昨季、テイタムは80試合すべてに先発出場し、平均30.5分13.9得点5.0リバウンド1.6アシスト1.0スティールを記録。フィールドゴール成功率47.5パーセント、3ポイントシュート成功率43.4パーセント、フリースロー成功率82.6パーセントと、ショットの面ではいずれも高確率を残し、オールルーキーファーストチームに選出。

 プレーオフに入ると、カイリー・アービング不在だったこともあり、オフェンスにおける役割が増加。平均35.9分18.5得点4.4リバウンド2.7アシスト1.2スティールにまでスタッツも上昇し、カンファレンス・ファイナル第7戦までを戦い抜いた。

 昨季はシーズンをとおして先発スモールフォワードとしてプレーしていたのだが、今季はカイリーだけでなく、昨季の開幕戦で大ケガを負ったゴードン・ヘイワードもラインナップに加わることとなる。

 そのため、今季のテイタムはパワーフォワードとして出場する機会が増えるかもしれない。インサイドでフィジカル・コンタクトばかり受けるわけではないものの、それによって体力と集中力を奪われ、肝心のショットの精度が落ちてしまうとテイタムの強みは発揮できない。

 そう考えると、フィジカル・コンタクトにも対応できる強じんな身体を手に入れることは、テイタムにとってきわめて有効な手段なのだろう。

 イースト制覇の最有力候補として臨む今季、2年目のテイタムが昨季以上の成長を見せることができるのか、注目していきたい。

強じんな肉体へとシフトすることで、テイタムがプレーできるポジションは広がるに違いない[写真]=Getty Images

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