グリズリーズの新人ジャレン・ジャクソンJr.「NBA 2Kが僕のブロック向上に役立っている」

グリズリーズの先発パワーフォワードとして活躍を続けるジャクソンJr.[写真]=Getty Images

殿堂入りを果たした3人のビッグマンに並ぶ快挙を達成

 メンフィス・グリズリーズのルーキー、ジャレン・ジャクソンJr.は、今季序盤にジャマイカル・グリーンの戦線離脱後、先発パワーフォワードを務め上げている。

 11月28日(現地時間27日)に行われたトロント・ラプターズ戦。グリズリーズが114-122と敗れた試合でジャクソンJr.はファウルトラブルに苦しみ、約19分の出場で4得点2リバウンド1ブロックと不発に終わった。

 それでも、ジャクソンJr.は開幕20試合を終えて253得点20スティール42ブロックを記録。『NBA History』によると、ルーキーのうち、最初の20試合を終えて250得点20スティール40ブロック以上を達成した選手はこれまでに3選手しかいないという。

 これまでにこの記録をクリアした選手は、1974-75シーズンのビル・ウォルトン(元ポートランド・トレイルブレイザーズほか)、85-86シーズンのパトリック・ユーイング(元ニューヨーク・ニックスほか)、89-90シーズンのデイビッド・ロビンソン(元サンアントニオ・スパーズ)と、いずれもバスケットボール殿堂入りを果たしたビッグマンである。

1980年代後半から90年代前半にかけて、リーグを代表するセンターとして活躍したユーイング(左)とロビンソン(右)[写真]=Getty Images

 211センチ109キロのジャクソンJr.のプレースタイルは、正統派ビッグマンではなく、長身オールラウンダーと表現する方が妥当だろう。ペイント内のフィニッシュからドライブ、ジャンパー、3ポイントでも得点できる点が魅力。ディフェンス面でもリバウンドやスティール、ブロックだけでなく、ルーズボールやディフレクションなども身体を張って黙々とこなしている。

ブロックを成功するのに大切なタイミングを超人気ゲームから学んだ男

 特にブロックは平均2.1本を残しており、リーグでも5本の指に入るほどの好成績を残している。実は、ジャクソンJr.はブロックを量産するうえで、『NBA 2K』シリーズが役立っているという。

 11月26日(同25日)のニックス戦で、自己最多の7ブロックをマークしたジャクソンJr.は、地元メディアへこう語っていた。

 「僕が決めたブロックのほとんどは、遅かったと思う。もっと早くブロックすればよかった。だからこれまでに(この状況で)何度もブロックを成功したことはないんだ。今日は正しい場所にポジションを取って、タイミングをはかったんだ。僕はタイミングなどを『NBA 2K』から得ている。お陰でとても役立っているよ。これは冗談ではなく本当さ」。

 『NBA 2K』といえば、世界最高峰のNBAゲームのシリーズであり、スポーツゲームとしても世界屈指の人気を誇る。昨秋に発売された『NBA 2K18』は全世界で過去最多となる1,000万本以上のセールスを記録。さらに、全世界で20億回以上もの試合が開催された超人気ゲーム。

 スポーツファンだけでなく、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)やポール・ジョージ(オクラホマシティ・サンダー)、カイリー・アービング(ボストン・セルティックス)など、現役選手でも大ファンがいるほど絶大な支持を得ている。実際のプレー映像やアリーナ、プレーグラウンドなど、非常にリアルに再現されていることでも知られており、現役選手を夢中にさせている要因の1つと言っていいだろう。

 ポジショニングやタイミングは、コーチやチームメートから、あるいは映像を見て学んだりすることができるのだが、『NBA 2K』でもコツをつかむことができるとジャクソンJr.が語ったことは興味深い。

恵まれたサイズと身体能力に加え、絶妙なタイミングも身に付きつつあるジャクソンJr.[写真]=Getty Images

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