グリフィンが古巣クリッパーズのホームに凱旋「もう終わったこと。僕は前に進むだけ」

ゲームハイの44得点を奪ってピストンズに勝利をもたらしたグリフィン[写真]=Getty Images

LAのファンに歓迎される中、ゲームハイの44得点を奪って勝利をもたらす

 1月13日(現地時間12日)、デトロイト・ピストンズがロサンゼルス・クリッパーズのホーム、ステープルズ・センターへ乗り込んで一戦を交えた。

 ピストンズでリーディングスコアラー(平均25.1得点)として活躍するブレイク・グリフィンにとって、この日はピストンズの一員としてクリッパーズのホームでプレーする初の試合となった。

 昨季途中までクリッパーズの得点源として約8シーズン活躍してきたグリフィンは、昨年1月末に突如ピストンズへトレード。本人さえも驚く突然の移籍劇に、世界中が驚きを隠せなかったことは記憶に新しい。

 この日の選手紹介でグリフィンの名前が呼ばれると、会場に集まったファンは温かい声援でかつてのフランチャイズプレーヤーを歓迎。さらに最初のタイムアウトがコールされたあと、クリッパーズはグリフィンに敬意を表してトリビュート・ビデオを流した。そしてグリフィンは大勢のファンからスタンディング・オベーションを受けたのだった。

パワフルなインサイドのプレーに加えてアウトサイドからもショットを沈めたグリフィン[写真]=Getty Images

 タイムアウト中だったこともあり、「全部は見ることができなかったけど、ちょっとだけ見ることはできたよ」と『ESPN』へ語ったグリフィン。この日クリッパーズが示した自身への対応について「こういう形で迎えてくれて、本当に良かった。僕にとっては大きな意味を持つんだ。ここに来てくれたすべてのファンに感謝している」とコメントを残した。

 ゲームはグリフィンがゲームハイとなる44得点に8リバウンド5アシスト3スティールをマークしたピストンズが109-104でクリッパーズを撃破。グリフィンはフィールドゴール23投中13本(うち3ポイントは13投中5本)、フリースロー14投中13本決める活躍で連敗を4でストップする殊勲者に。

 グリフィンは古巣との試合について、このように振り返っていた。

 「勝利することができて良かった。僕はある点で、この試合を今年最初の試合と比較していた。(イースト上位のバックス戦のように)大きな注目を集めていたからね。でも終わったこと。今、僕らは41試合を終えたから、この後41試合戦っていくことになる。もう終わったことだから、僕は前に進んでいく。そして彼らもね」。

クリッパーズというフランチャイズで見事な功績を残したグリフィン

 クリッパーズで504試合すべてに先発出場したグリフィンは、平均35.1分21.6得点9.3リバウンド4.2アシストを残してクリス・ポール(現ヒューストン・ロケッツ)らと共にチームをけん引。2011年の新人王をはじめ、ルーキーイヤーから5年連続でオールスターに選出され、オールNBAチームには4度も選ばれてきた。

 ドック・リバースHCは、グリフィンのことをクリッパーズというフランチャイズにおける功労者の1人と見ている。

 「ブレイクは個人として、(このフランチャイズにおいて)真っ先に名前が挙がる選手。彼はクリッパーズのユニフォームを着て、スラムダンクコンテストで優勝した。皆もきっとわかってるはずだ。このチームについて聞かれたら、ブレイクが加入するまでの低迷期について考えたりしないだろう。このフランチャイズにとって、我々はブレイクとクリスと共に多くの成功を手にしてきたんだ」。

 11-12シーズンにポールが加入し、クリッパーズは一昨季までフランチャイズ史上最長となる6シーズン連続でプレーオフへ出場。カンファレンス・ファイナルまで勝ち進むことはなかったものの、毎シーズン勝率6割以上を記録するリーグの強豪として君臨してきた。

 変化が必要な時が訪れたことで、一昨年夏にポールはトレードでロケッツへ、そして約1年前にグリフィンが離脱したものの、クリッパーズというチームの歴史の中で、グリフィンの名は今後も残り続けていくことだろう。

強烈なダンクの数々で何度もハイライトシーンを演出したグリフィン[写真]=Getty Images

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