再契約を結んだ理由のほぼすべてがデイビスの存在にあったとホリデーが告白
現地時間1月28日に現地メディア『ESPN』が報道したADことアンソニー・デイビス(ニューオーリンズ・ペリカンズ)のトレード要求は、世界中に衝撃を与えた。
デイビスの代理人を務める『Klutch Sports』のリッチ・ポールが、公の場でクライアントのトレード要求を明かしたことで、30日(現地時間29日)にリーグ側はデイビスに5万ドル(約545万円)の罰金を科した。
複数の現地メディアによると、デイビスはペリカンズと再契約する意思はなく、トレードを志願することを事前にチームメートたちへ伝えていたという。
ここでは、地元メディア『NOLA.com』にドリュー・ホリデーのコメントが掲載されていたので紹介したい。
ペリカンズ在籍5シーズン目の昨季、ホリデーは自己最高となる平均19.0得点4.5リバウンドに6.0アシスト1.5スティールをマークし、デイビスと共に2015年以来初となるプレーオフ出場を果たした。
第6シードで出場したペリカンズは、第3シードのポートランド・トレイルブレイザーズとのファーストラウンドで予想外のスウィープ勝利。無傷の4連勝でゴールデンステイト・ウォリアーズとのカンファレンス・セミファイナルへと勝ち進んだ(1勝4敗で敗退)。
昨季のプレーオフで、ホリデーは平均23.7得点5.7リバウンド6.3アシスト1.1スティールをマークし、平均30.1得点13.4リバウンド2.0スティール2.3ブロックを挙げたデイビスと共にペリカンズをけん引。
シーズン終了後、ホリデーはデイビスと共にオールディフェンシブファーストチームに選出されるなど、自己最高のシーズンを送っていた。するとホリデーは、17年夏にペリカンズと5年1億3,180万ドル(現在のレートで約143億6,620万円)で再契約を結んだ背景にデイビスの存在があったと明かした。
「僕が残留を決めた90パーセントは、彼の存在にあった。彼は一世代に1人のタレントだからね。何でもこなせるスキルレベルを持った7フッター(213センチ以上/デイビスの公称は208センチだが、213センチという説もある)なんだ」。
ペリカンズに所属している限り、プレーすることを指揮官へ伝えたAD
昨夏にペリカンズはデマーカス・カズンズ(現ウォリアーズ)やラジョン・ロンド(現ロサンゼルス・レイカーズ)が退団したものの、ジュリアス・ランドルやジャリル・オカフォー、エルフリッド・ペイトンらを補強して今季を迎えた。
ホリデー自身は29日(同28日)終了時点で平均21.2得点4.9リバウンド8.1アシスト1.7スティールという、いずれも自己最高の成績を記録している。
しかし、ペリカンズはここまで22勝28敗でウエスタン・カンファレンス13位。現在ウエスト8位のロサンゼルス・クリッパーズと5.5ゲーム開いてしまい、デイビスがトレードを要求する事態へと発展してしまった。
それでも、ホリデーはデイビスに対して強く当たることはないという。
「彼は家族のため、そして自身のキャリアにおいてやるべきことをしなければならない。アンソニーは僕らとプレーしている時もいつだってプロフェッショナルな選手。まるで兄弟のような友人さ。彼の決断がどうなろうと、彼を困らせるようなことはしない。これはビジネスなんだと僕は理解してるし、彼は自身にとってベストだと思うことをしているんだ」。
左手の人差し指ねんざのため、ここ4試合を欠場しているデイビスだが、ケガが完治すれば再びプレーしたい旨をアルビン・ジェントリーHCに伝えたという。地元メディア『The Times-Picayune』は、ジェントリーHCが「このチームの契約下にあるからね。彼はプロフェッショナルなのさ。プレーしたい旨を私に知らせてくれたよ」と語ったことを報じている。
現状ではデイビスが2月8日(同7日)のトレードデッドラインまでに放出される可能性は五分五分。もし仮に今季終了後までプレーすることになっても、デイビスはペリカンズのプレーオフ進出をあきらめずに、ホリデーらと共に最後までプレーしてほしいものである。