2019.01.29

トレード志願で要注目のアンソニー・デイビス、大物ビッグマンを獲得するのはどこだ?

デイビス(中央)獲得の筆頭候補はレイカーズ? レブロン(右)との超強力タッグ結成が実現するのか注目したい[写真]=Getty Images
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セルティックスは今夏までトレード不可、ニックスとシクサーズは非現実的か

 現地時間1月28日に突如飛び出したアンソニー・デイビス(ニューオーリンズ・ペリカンズ)のトレード志願。複数のチームがリーグ最高級のビッグマン獲得に名乗りを上げている。

 現時点で獲得候補に挙がっているのは、ボストン・セルティックス、ニューヨーク・ニックス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、そしてロサンゼルス・レイカーズ。

 セルティックスは今年のドラフト1巡目指名権を複数持っており、魅力的な若手選手を抱えている点は魅力的なのだが、労使交渉で定められたルールによって、カイリー・アービングとデイビスをロースターに登録することができない。

 そのため、カイリーが今季終了後にプレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)となる7月2日(同1日)以降でなければ、ペリカンズとのトレードは成立させることができない。ペリカンズがデイビスを今季終了後にトレードするケースでなければ獲得は厳しいというのが現状だ。

セルティックスがデイビス(右)を獲得するためには、テイタム(左)の放出が条件となりそう[写真]=Getty Images

 ニックスはデイビス獲得のためにオファーするパッケージをそろえていると複数の現地メディアが報じているものの、デイビスが望む「コンスタントに勝利でき、優勝争いができるチーム」とは言えない。そのため、代理人を務めるリッチ・ポールがニックスへ移籍させることにゴーサインを出すとは考えにくい。

 『Yahoo Sports』のクリス・ヘインズ記者は、シクサーズがポールを代理人とするベン・シモンズをトレード要員の中心にしてデイビス獲得を狙うかもしれないと報じているものの、両者はポールが所属する『Klutch Sports』を代表するクライアントたちのため、トレードは起こりそうもないという。

レイカーズが有力候補ながら、トレード成立が今夏まで長引けば王者も参戦?

 そうなると、ポールが代理人を務めるレブロン・ジェームズを擁するレイカーズが最有力候補になりそうだ。

 リーグの複数の情報筋によると、レイカーズは2月8日(同7日)のトレードデッドラインまでにデイビスを獲得すべく、バスケットボール運営部門代表を務めるアービン“マジック”ジョンソン(元レイカーズ)とロブ・ペリンカGMはアグレッシブに動くだろうと『ESPN』が報じている。また、間もなくペリカンズとトレードに関する交渉を始めるという。レイカーズ側は、デイビスがレイカーズでプレーしたいと思っていると自信を持っており、契約延長してくれるだろうと見ているようだ。

NBAにおけるトレードはビジネス。ポール(左)とレブロン(右)がいるレイカーズは現時点における筆頭候補と言っていい[写真]=Getty Images

 レイカーズがデイビスを獲得するためには、ロンゾ・ボールブランドン・イングラムカイル・クーズマといったヤングコアから1人または2人放出することとなるものの、デイビスのような超大物を獲得できるチャンスがあるならば、多少の犠牲は仕方ないと考えているはず。

 これまでの歴史の中で、レイカーズはウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)、カリーム・アブドゥル・ジャバー、シャキール・オニール(共に元レイカーズほか)といったバスケットボール殿堂入りするほどのビッグマンをトレードで獲得し、チャンピオンシップを勝ち取ってきただけに、デイビス獲得に積極的なのは間違いない。

 レブロンとデイビスがそろえば、ゴールデンステイト・ウォリアーズとも真っ向勝負できるかもしれないという期待もあるのかもしれない。

カリー(左)擁する王者ウォリアーズも、トレードがオフシーズンにもつれた場合、デイビス(右)獲得候補に名を連ねる可能性がある[写真]=Getty Images

 もっとも、ペリカンズのデル・デンプスGMは実に用心深い男として知られており、トレード志願されたとはいえ、デイビスのトレードを急いで成立させることはないだろうと『Sporting News』が報じており、オフシーズン(今夏)までもつれる可能性があるという。

 となると、デイビスが移籍する有力候補にはレイカーズ、セルティックス、そして昨年からデイビス獲得を狙っていると『The Athletic』が報じている2連覇中の王者ウォリアーズも浮上してくるだろう。

 3チームとも、デイビスが求める条件(コンスタントに勝利でき、優勝争いができるチーム)には該当するため、獲得候補に挙がるチームがそれぞれどのようなオファーを提示していくのか。今後の動向から目が離せない。

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