7選手が2ケタ得点を挙げるバランス・アタックでラプターズを下す
2月1日(現地時間1月31日)。今季のイースタン・カンファレンスでトップを争うミルウォーキー・バックスとトロント・ラプターズが、ラプターズのホーム、スコアシアバンク・アリーナで激突。
第1クォーターこそラプターズにリードを許したものの、第2クォーター以降はバックスのペースでゲームは進み、最終スコア105-92でバックスが制した。
大黒柱ヤニス・アデトクンボはファウルトラブルに苦しみ、約28分のプレータイムに終わるも、チームトップの19得点9リバウンドに5アシスト4スティール2ブロック。さらにクリス・ミドルトンが18得点6リバウンド4アシスト2スティール、DJ・ウィルソンが16得点5リバウンド、エリック・ブレッドソーが14得点8リバウンド6アシスト4スティールを奪うなど、計7選手が2ケタ得点を挙げる猛攻。
ラプターズのパスカル・シアカムにゲームハイとなる28得点を許したものの、カワイ・レナードを16得点、カイル・ラウリーを10得点3アシストに抑え込むなど、試合をとおしてフィールドゴール成功率を39.8パーセント、3ポイント成功率25.9パーセントに抑え込んだ好ディフェンスも光った。
この勝利によって、バックスはリーグトップの戦績(37勝13敗)をキープ。2月2日(同1日)終了時点でイースト2位のラプターズ(37勝16敗)とは1.5ゲーム差、ウエスタン・カンファレンスでは36勝15敗で同率首位のゴールデンステイト・ウォリアーズとデンバー・ナゲッツとも1.5ゲーム差をつけている。
リーグトップの成績を残すも、プレーオフに向けてバックスに慢心はなし
「僕らにとって大きな勝利だ」と『AP』へ語ったアデトクンボだが、決して現在の位置に甘んじているわけではない。「僕らは謙虚でいなきゃならない。ハードなプレーをキープして、自分たちのゲームを続けると共に、前に進み続けるよ。(プレーオフで)きっとまたここに戻ってくるだろうからね」とコメントを残した。
キャリア11シーズン目、13試合のプレーオフ経験を持つブルック・ロペスは「今夜の試合はプレーオフのような最高の雰囲気だったね、僕らにとってはとてもいいテストになったと思う」と口にし、今後を見据えていた。
バックコートのスターターを務めるマルコム・ブログドンも「僕らはここ(トロント)で自分たちのスタイルでプレーできた。最高のゲームをすることができたと僕は思った」と勝利を喜ぶも、決して慢心したりはしていない。
アデトクンボがバックスに加わってからというもの、昨季まで3度のプレーオフ出場を果たすも、このチームは一度もファーストラウンドを突破できていない。01年を最後に、カンファレンス・セミファイナル進出から遠ざかっているというのがバックスの現状だ。
だからこそ、アデトクンボが語っていたように、バックスは今後もチームとして成熟し、プレーオフに向けて少しでも良い位置まで勝ち星を増やしたい。このままイースト首位でレギュラーシーズンを終えることができれば、ホームコート・アドバンテージを手にすることとなる。22勝4敗(勝率84.6パーセント)と圧倒的な強さを誇るホーム(ファイサーブ・フォーラム)で相手チームよりも1試合多く戦えることは、プレーオフを勝ち上がるうえで重要と言っていいだろう。
バックスはこの日の勝利で、マイク・ブーデンホルザーHCがオールスターゲームでアデトクンボがキャプテンを務める「TEAMヤニス」の指揮官に、そしてヘッドコーチ投票によってミドルトンがキャリア7シーズン目にして初のオールスター選出が決定。
「クリスとはチームメートになって6年が経ったけど、彼のこんな笑顔は見たことがなかったね」とアデトクンボが明かした。堅実な仕事人としてバックス躍進を陰で支えるミドルトンのオールスター選出は、バックスとミドルトン本人にとって大きな自信となるに違いない。