オールスター出場選手紹介⑩/ブラッドリー・ビール(ウィザーズ)

2年連続でオールスターに選出されたビールは、今季自己ベストの成績を残している[写真]=Getty Images

2月18日(現地時間17日)に迫った「NBAオールスターゲーム2019」。今年もイースタン・カンファレンスとウエスタン・カンファレンスによるゲームではなく、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)がキャプテンを務める「TEAMヤニス」と、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)がキャプテンを務める「TEAMレブロン」というオリジナルチームの対決という形で行われる。そこでバスケットボールキングでは、今年のオールスター出場選手を紹介していく。

■オールスター出場選手⑩ TEAMレブロン
ブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)

ガード/196センチ/93キロ/キャリア7年目
Twitterアカウント:@RealDealBeal23
Instagramアカウント:@bradbeal3

<NBAにおける主な記録・功績>
オールスター選出:2回(2018,19)

<2018-19シーズン 個人成績>
平均37.1分24.9得点5.1リバウンド5.1アシスト1.4スティール
※2月8日(現地時間7日)終了時点

選手としての評価を着実に高めている25歳のオールラウンダー

 開幕8試合で7敗を喫してしまい、スタートダッシュに失敗したウィザーズ。8日(同7日)終了時点でイースト10位タイの22勝32敗、プレーオフ出場圏内となる8位まで4.0ゲーム差と、ウィザーズが厳しい状況にいることは否定できない。

 チームは司令塔のジョン・ウォールと新加入のドワイト・ハワードが戦線離脱しており、平均失点はリーグワースト2位の116.6とディフェンスが崩壊。さらにここ数日の間にオットー・ポーターJr.マーキーフ・モリスを放出するなど、目先の勝利よりもサラリー超過によるラグジュアリータックス(贅沢税)の削減に尽力しているようにも映る。

 とはいえ、今季ビールが見せているパフォーマンスは、オールスター選出に十分値するものだ。プレータイムをはじめ、主要項目すべてにおいて自己ベストの成績を残して奮闘している。

 昨年12月23日(同22日)のフェニックス・サンズ戦では、3度の延長にもつれる中でゲームハイとなる40得点15アシストに11リバウンドを挙げて自身初のトリプルダブルをマークして勝利に大きく貢献。

試合には惜敗したとはいえ、ラプターズ戦で見せたビールのパフォーマンスは驚異そのものだった[写真]=Getty Images

 1月14日(同13日)のトロント・ラプターズ戦でも43得点10リバウンド15アシストのトリプルダブルに3スティール2ブロックの大暴れ。チームは2度の延長の末に2点差の惜敗となったものの、圧巻のパフォーマンスを見せつけた。

 ラプターズ戦で今季2度目の40得点10リバウンド15アシスト以上のトリプルダブルをマークしたことで、ビールは1961-62シーズンのオスカー・ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズほか)以来、史上2人目の快挙を成し遂げた。

 今季のビールに対して、ウィザーズのスコット・ブルックスHCはこのように絶賛している。

 「彼は自分がオールスターだと分かっている。リーグの中でもベストプレーヤーの1人であり、(オフェンスとディフェンスの両面でインパクトを与えることができる)2wayプレーヤーなんだと認識していると思う。彼は正しいプレーをしているんだ。毎晩競い合う中、このチームの選手たちにチャンスを与えている。ベストプレーヤーの1人としてコートに立っているんだ」。

 ビールはキャリアを重ねるにつれてシューターからスコアラーへ、そして強じんなディフェンダーへと成長。今ではプレーメイカーとして台頭している。ビールはチームのウェブサイトへ現状についてこう語っていた。

 「僕はただ、チームメートたちを信頼して、正しいプレーができるようにしているだけ。多くの時間帯でボールを持っているけれど、自分が毎回得点する必要なんてないのさ。僕にとって最も大切なのは、正しいプレーをするということなんだ」。

プレーメイカーとしても成長を続ける③ビール。今季はウィザーズの大黒柱として大車輪の活躍を見せている[写真]=Getty Images

 2年連続でヘッドコーチ投票によるリザーブ枠としてオールスター選出を決めたビールは、キャリア7年目ながらまだ25歳。今後も選手として成長し続けていくことだろう。

<オールスターモーメント>
初出場ながら自慢のステップバックを織り交ぜて14得点!

 オールスターゲーム初出場となった昨年。ビールは約17分のプレータイムで14得点1スティールと、上々のパフォーマンスを見せた。ビール自身が最も強みだと語るステップバックなどを駆使してフィールドゴール10投中5本(うち3ポイントは8投中4本)を決めてみせた。

 今年のオールスターのドラフトを前に、「僕は順位なんてまったく気にしないから、最後でいいよ」と語ったビール。今年も「TEAMレブロン」の一員として出場するのだが、昨年よりも自信を深めたこの男がどのようなスコアリングショーを見せてくれるのか、とても楽しみである。

今年のオールスターでもビールの鮮やかなステップバックは必見だ[写真]=Getty Images

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