オールスター出場選手紹介⑲/カワイ・レナード(ラプターズ)

3度目のオールスター出場を決めたレナード[写真]=Getty Images

2月18日(現地時間17日)に迫った「NBAオールスターゲーム2019」。今年もイースタン・カンファレンスとウエスタン・カンファレンスによるゲームではなく、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)がキャプテンを務める「TEAMヤニス」と、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)がキャプテンを務める「TEAMレブロン」というオリジナルチームの対決という形で行われる。そこでバスケットボールキングでは、今年のオールスター出場選手を紹介していく。

■オールスター出場選手⑲ TEAMレブロン
カワイ・レナード(トロント・ラプターズ)

フォワード/201センチ/104キロ/キャリア8年目
Twitterアカウント:@kawhileonard
Instagramアカウント:公式アカウントなし

<NBAにおける主な記録・功績>
優勝(サンアントニオ・スパーズ):1回(2014)
ファイナルMVP:1回(2014)
最優秀ディフェンシブプレーヤー賞:2回(2015,16)
オールNBAファーストチーム選出:2回(2016,17)
オールNBAディフェンシブファーストチーム選出:3回(2015,16,17)
オールNBAディフェンシブセカンドチーム選出:1回(2014)
オールスター選出:3回(2016,17,19)
スティール王:1回(2015)

<2018-19シーズン 個人成績>
平均34.8分27.0得点7.7リバウンド3.3アシスト1.9スティール
※2月12日(現地時間11日)終了時点

スコアラーとして自己最高級の成績を残すオールラウンダー

 昨季まで7シーズンを過ごしたスパーズから、昨夏トレードでラプターズへと加入。古巣とは苦々しい別れとなったものの、新天地では伸び伸びとプレー。今季はプレータイムと得点、リバウンドでキャリア最高ペースの成績を残している。

 今季終了後にプレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)になることができる権利を持つレナードだが、開幕前の会見で「僕は今シーズンにフォーカスしている。この街にチャンピオンシップをもたらすためにトライする」と語っており、ここまではラプターズのトップスコアラーとして十分合格点を与えられるパフォーマンスと言っていい。

 今年1月2日(同1日)のユタ・ジャズ戦ではフィールドゴール22投中16本、フリースロー17投中13本をリングに沈めてキャリアハイの45得点をたたき出した。平均25.5得点を残した一昨季の状態に戻っており、スコアラーとしてはキャリアでもベストなプレーを見せている。

 「すべてのポゼッションにおいて、僕は競い合うようにしていた。自分のことは心配していなかったんだ。何よりもチームに勝利をもたらすことができるようにトライしただけ」と試合後にレナード自身が『AP』へ語ったように、この日は後半だけで30得点を奪うスコアリングショーを展開。

ラプターズのエーススコアラーとして活躍を続けるレナード[写真]=Getty Images

 2月12日(同11日)終了時点で、レナード擁するラプターズはイースト2位の42勝16敗と上位をキープしており、今週末に自身3度目のオールスターゲームを迎えることとなる。

 スパーズ、ラプターズに所属してきたレナードは、もともと寡黙にプレーするタイプの選手であり、オールスターゲームという大舞台であろうと、特別に派手なダンクやブロックを見せることはなく、基本に忠実にディフェンスやリバウンドもこなすだろう。

 そしてもちろん、レナードがフォーカスしているのはラプターズのみ。8日(同7日)のトレードデッドラインで経験豊富かつ万能型のビッグマン、マルク・ガソルを加えたことで、ラプターズはフランチャイズ史上最強とも言えるラインナップを形成することに成功。

 12日(同11日)のブルックリン・ネッツ戦。加入後2試合目となったガソルは第4クォーターだけで挙げた11得点を含む計16得点に6リバウンド、そしてレナードはゲームハイの30得点に8アシストをマークして勝利の立て役者に。

ネッツ戦では、レナードがクラッチタイムにアシストと決勝弾を沈めて勝利を収めた[写真]=Getty Images

 レナードは3点ビハインドで迎えた残り36.0秒にダニー・グリーンの同点3ポイントをアシストし、残り4.0秒には自らのジャンパーで試合に決着をつけることとなった。

 ラプターズのニック・ナースHCは「私は彼(レナード)がすべてのショットを決めるような、ビッグナイトが来ると待っていた」と前述のジャズ戦後にコメントしていたが、レギュラーシーズン終盤やプレーオフでも、レナードには高位安定したスコアリングとクラッチショットを沈めることが求められるだろう。

 今後の激戦に備えて、レナードには今週末のオールスターウイークエンドではリフレッシュして楽しんでもらい、エナジーを蓄えてほしいところだ。

<オールスターモーメント>
初のオールスター本戦で17得点6リバウンドを奪取

 2016、17年と、レナードは2年連続でスターターとして出場。16年は17得点6リバウンド3アシスト2スティールと活躍するも、17年は4得点2リバウンド2アシスト1スティールと控えめな成績に終わった。

 なお、キャリア2年目の13年にはライジングスターズにも出場しており、アンソニー・デイビス(ニューオーリンズ・ペリカンズ)やブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)、ニコラ・ブーチェビッチ(オーランド・マジック)らとチームメートとしてプレー。レナードはスターターとして約23分の出場で20得点7リバウンド3アシストを記録。

 17年のオールスター期間中、現地メディアから「MVP候補に挙がる選手たちについて気になるか?」と聞かれたレナードは「全然。僕はそういった記事を読んだりしないし、どんな状況なのかテレビで見たりもしないんだ」と答えていた。

 2年ぶりに戻ってきた球宴の舞台で、レナードはレブロンを筆頭にジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)、ケビン・デュラント(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、カイリー・アービング(ボストン・セルティックス)といったリーグ有数の実力者たちとプレーすることになるのだが、今年もおとなしくプレーすることになりそうだ。

初出場となった16年のオールスターでは17得点を挙げた[写真]=Getty Images

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