2月18日(現地時間17日)に迫った「NBAオールスターゲーム2019」。今年もイースタン・カンファレンスとウエスタン・カンファレンスによるゲームではなく、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)がキャプテンを務める「TEAMヤニス」と、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)がキャプテンを務める「TEAMレブロン」というオリジナルチームの対決という形で行われる。そこでバスケットボールキングでは、今年のオールスター出場選手を紹介していく。
■オールスター出場選手25 TEAMレブロン
レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)
フォワード/203センチ/113キロ/キャリア16年目
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<NBAにおける主な記録・功績>
優勝(マイアミ・ヒート):2回(2012,13)
優勝(クリーブランド・キャバリアーズ):1回(2016)
新人王(ROY):2004
シーズンMVP:4回(2009,10,12,13)
ファイナルMVP:3回(2012,13,16)
オールNBAファーストチーム選出:12回(2006,08~18)
オールNBAセカンドチーム選出:2回(2005,07)
オールNBAディフェンシブファーストチーム選出:5回(2009~13)
オールNBAディフェンシブセカンドチーム選出:1回(2014)
オールスターMVP:3回(2006,08,18)
オールスター選出:15回(2005~19)
得点王:1回(2008)
平均出場時間トップ:3回(2005,17,18)
<2018-19シーズン 個人成績>
平均34.9分26.8得点8.6リバウンド7.6アシスト1.3スティール
※2月15日(現地時間14日)終了時点
34歳となった今も絶大な人気と知名度を誇るキングの影響力は健在
NBA史上初となる通算3万得点、8,000リバウンド、8,000アシスト以上を残す歴代屈指の万能戦士レブロンは、8年連続ファイナル進出という申し分ない実績を引っ提げて、昨夏レイカーズに加入。
レイカーズはカイル・クーズマ、ロンゾ・ボール、ブランドン・イングラムといったヤングコアを擁し、昨夏ラジョン・ロンド、ジャベール・マギー、ランス・スティーブンソンといったベテランも獲得。レブロンは「新たな挑戦を楽しみにしている」と口にし、今季を迎えた。
だが、序盤はロースターが半数以上も入れ替わったこともあり3連敗。3ポイントシュートがなかなか決まらず、開幕2戦目のヒューストン・ロケッツ戦、3戦目のサンアントニオ・スパーズ戦は途中まで相手に食らい付く好ゲームを演じるも、ロケッツ戦ではロンドとクリス・ポールの口論が悪化し、イングラムも合わせて3選手が出場停止処分に。
それを機にロケッツのジェームズ・ハーデンに活躍を許して敗戦。スパーズ戦では第4クォーター残り1分10秒に8点ビハインドの窮地からマギーのダンク、クーズマの3ポイントが決まり、残り3.0秒にレブロンが同点弾を沈めて延長へ持ち込む粘りを見せるも、延長終盤にパティ・ミルズの決勝弾を許して惜敗。しかし、4戦目(対フェニックス・サンズ)、5戦目(対デンバー・ナゲッツ)に勝利したことで、レイカーズは徐々に白星先行へ。
11月上旬に大ベテランのタイソン・チャンドラーが加入後、レイカーズは4連勝を飾る。その中心にいたのはもちろんレブロンだ。昨季と一昨季にプレータイムでリーグトップを記録した男は今季、プレータイムが減少したものの、コート上の存在感はやはり別格。得点、リバウンド、アシストと例年通りの高水準を残し、強烈なリーダーシップを発揮してレイカーズをけん引していった。
11月19日(同18日)の古巣マイアミ・ヒート戦では今季最多の51得点、22日(同21日)のキャブス戦では昨季まで「すべてを捧げてきた場所」(レブロン)と語った故郷の地で32得点をたたき出すなど好調を維持。8試合で7勝を挙げるなどレイカーズはウエスト上位へと上昇。
チームは12月26日(同25日)のゴールデンステイト・ウォリアーズ戦に勝利し、ウエスト4位という好位置まで順位を上げたものの、レブロンが左股関節を負傷。当初は1週間前後の欠場と報じられていたが、1か月以上の戦線離脱。1月中旬に代理人のリッチ・ポールが『The Athletic』との電話インタビューで「我々は彼にとってベストなことをしていく。ベストケースは3週間だが、最悪な場合、6週間の離脱になる。だが、彼は誰かに貸しがあるわけでもない。準備が整えば、復帰するだろう」と口にしていた。レイカーズはロンドとボールの離脱も重なってしまい、苦しんだのは言うまでもない。
2月1日(同1月31日)のロサンゼルス・クリッパーズ戦で復帰したレブロンは、延長にもつれる中で早速40分以上に出場し、24得点14リバウンド9アシストを挙げて勝利に貢献。だが、その後の5試合でレイカーズは1勝4敗(レブロンは1試合欠場)と勝ち切れず。
13日(同12日)のアトランタ・ホークス戦を終えた時点で、レイカーズは28勝29敗のウエスト10位。8位のクリッパーズとは3.0ゲーム開いており、星の奪い合いと化したウエストでは、プレーオフ進出に向けて厳しい状況となった。
ホークス戦終了後、レブロンは『ESPN』に対して、こんな言葉をもらしている。
「(このチームの)何人かの選手は、これまでプレーオフを経験したことがない。だから、(プレーオフに向けて)1つ1つの試合がどれほど重要になってくるのかを理解することが重要なんだ。プレーしていようが、どこにいようがね。これは教えてできることじゃない」。
オールスターウイークエンドを前に、レブロンは短期休暇を海外で過ごすことになるだろうと『ESPN』は報じている。「(今の俺は)少しゲームから離れてリフレッシュする必要がある。俺は2日で戻ることになるが、心身ともにフレッシュな状態にする。そして(終盤戦を勝ち切り)プレーオフへ必ず出場する、という気持ちで戻ってみせる」とレブロンは語った。
歴代3位タイとなる15回目のオールスター出場を決めたレブロンは、ファン投票の期間中、欠場を続けていたものの、終わってみればリーグトップの462万809票を獲得。ウエストのフロントコート部門でプレーヤー投票とバスケットボールメディア投票でも堂々1位を飾っており、今なお“キング”の絶大な人気と知名度、そして実力は健在だ。
短期間の休暇を終えたレブロンは、心身ともにリフレッシュした状態でレギュラーシーズン終盤戦を戦うこととなる。オールスターゲームでも、その一端を垣間見ることができるかもしれない。
<オールスターモーメント>
複数の部門で歴代トップを誇るレジェンド、MVP獲得回数は歴代2位タイ
過去14度の出場で、30得点超えは2回。それでも、通算得点とフィールドゴール試投数と成功数、3ポイント試投数と成功数で歴代トップの成績を残している。
昨年はゲームハイの29得点に10リバウンド8アシストをマークし、08年以来となる通算3度目のMVPに輝いたことで、MVP獲得回数で歴代2位タイへと浮上。
今年は03年のドラフト同期、ドウェイン・ウェイド(ヒート)との最後のオールスターになる。昨年12月11日(同10日)に行われた直接対決でも激しいマッチアップを繰り広げた両者が、チームメートとしてプレーするシーンは特に必見だ。