直近31試合で平均41.5得点のハーデン、その要因はチーム状況だと言及
現時点で、今季のジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)は2位のポール・ジョージ(オクラホマシティ・サンダー/平均28.7得点)を8点近く上回る平均36.6得点を記録し、2年連続得点王を射程圏内に捉えている。
特に昨年12月14日(現地時間13日)のロサンゼルス・レイカーズ戦で挙げた50得点を皮切りに、ここまで31試合連続で30得点以上を奪取。ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)と並ぶNBA歴代2位タイというとんでもない記録をマークしている。
そんな中、ハーデンは現地メディア『ESPN』のレイチェル・ニコルズとのインタビューで、「(今残している)得点記録は確かにすごいこと。でもこれは、チーム状況によって俺がやらざるを得ないものなんだ」とコメント。そしてこのように続けた。
「俺たちはケガ人が多く、ラインナップに入ったり外れたりしているような状況なんだ。だから俺としては、ハプニングからこの記録が始まったんだと思う」。
ハーデンが振り返ったように、ロケッツは12月中旬以降、クリス・ポールとエリック・ゴードン、クリント・カペラという主力が相次いで戦線離脱しており、フルメンバーで戦うことができていない。
オースティン・リバース、ケネス・ファリードといった助っ人を獲得して戦力ダウンを最小限にカバーしているとはいえ、現時点でウエスタン・カンファレンス5位の33勝24敗。ハーデンが31試合連続で30得点以上を挙げた期間の戦績は21勝10敗と、ハーデンのオフェンス力に頼らざるを得なかったと言っていいだろう。
「実際のところ、俺は本当にこの得点記録にフォーカスしているわけじゃないんだ。このチームへ試合に勝つチャンスを与えるために俺がすべきことなんだと思ってる」とハーデンは言う。
日本時間金曜日にカペラ復帰でフルメンバーがそろうことが期待されるロケッツ
この31試合において、ハーデンはほぼチームメートのアシストなしにアイソレーションからショットとフリースローを繰り出し、平均41.5得点という驚異的な成績でロケッツをけん引。ハーデン自身も、このままプレーオフを戦うことはないと認識しているに違いない。
そんなロケッツに朗報が届いた。右手親指のじん帯損傷により、1月中旬から戦線離脱していたカペラが、22日(同21日)のレイカーズ戦で復帰できそうだと『ESPN』が報じたのである。オールスターブレイクを終え、プレーオフ出場争いが激化する終盤戦にかけて、ロケッツにフルメンバーがそろうことは相手チームからしてもやっかいなこと。
ハーデンの記録はそのうち終わりを迎えるだろう。それでも、ロケッツが白星量産態勢に入ることとなれば、ハーデンの負担も減ることが予想できる。最も重要なプレーオフという時期に向けて、この男を温存できることは大きなメリットとなるはずだ。