憧れのジョーダンが保持していた歴代4位の得点記録をレブロンが遂に突破
3月7日(現地時間6日)に行われたロサンゼルス・レイカーズとデンバー・ナゲッツの一戦。レイカーズはナゲッツから一度もリードを奪うことができず、99-115で敗れて4連敗。
これにより、ウエスタン・カンファレンス10位タイのレイカーズ(30勝35敗)は、7位タイ(37勝29敗)のロサンゼルス・クリッパーズ、サンアントニオ・スパーズとのゲーム差が6.5ゲームも開いてしまい、今季のプレーオフ出場は絶望的になってしまった。
オールスターブレイク後、「プレーオフモードを発動する」と宣言したレブロン・ジェームズは、ナゲッツ戦を含めた9試合で平均39.1分28.6得点8.6リバウンド10.4アシスト1.8スティールをたたき出し、レイカーズをけん引していったものの、故障者に見舞われる不運も重なり、チームは2勝7敗に。
キャリア3年目の2006年から昨年まで13年連続でプレーオフへ進出し、3度の優勝とファイナルMVPを筆頭に数多くの記録を樹立してきた“キング”レブロンだが、今季はプレーオフ出場を逃す可能性がきわめて高いと言わざるをえない。
そんな中、レブロンはナゲッツ戦でまた1つ新たな快挙を成し遂げた。この試合でゲームハイの31得点に7リバウンド7アシストを奪ったレブロンは、第2クォーター途中にMJことマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか/3万2,292得点)の通算得点を突破。
この試合を終えて、NBA歴代4位の通算3万2,311得点に到達したレブロンは「自分のキャリアの中で成し遂げてきたすべての記録の中で、今夜達成したことはチャンピオンシップを勝ち取ったことに並ぶトップクラスの勲章だ」と複数の現地メディアへ誇らしげに語った。そして憧れのジョーダンについてこう続けた。
「オハイオ州アクロンで育った子ども(レブロン)にとって、MJはインスピレーションを得た選手であり、ポジティブな影響力を与える選手だったんだ。俺ははるか遠いところから彼を見てきた。MJのようになりたい、MJのようにフェイドアウェイジャンパーを決めたい、MJみたいに舌を出してダンクをたたき込み、MJのようなスニーカーを履きたいと思ってきたんだ。今、子どもたちがMJのように俺のことを尊敬してくれているなんて、正直クレイジーにさえ思えてくるよ」。
今季のプレーオフ出場は絶望的、残り試合は出場時間を制限か?
キャリア16シーズン目でついに自身の通算得点を超えたレブロンに対し、ジョーダンは声明文の中で「レブロンがすばらしいキャリアの中に、また1つ大きな偉業を達成したことを祝福したい」とコメント。
“記録は破られるためにある”という言葉があるように、レブロンは幼い頃から憧れていたジョーダンが持っていた通算得点記録を上回ることとなった。
翌8日(同7日)、今季のプレーオフ出場が絶望的になったレイカーズは、今後レブロンの出場時間に制限を作ることになるという。レブロンと親しい関係者の話によると、上限を「32分」に設けてプレーすることになると『ESPN』が報じている。
先日、「ケガでもしない限り、俺はゲームを欠場するつもりはない」と語ったレブロンだが、来季以降に向けてレイカーズ側が34歳のベテランに対してコンディションをケアしているのだろう。
残念ながら、レブロンが昨年まで保持していた8年連続ファイナル進出は今季で途切れることがほぼ確実となった。それでも、レブロンという男がキャリアをとおして成し遂げてきたことは称賛すべきことであり、今季見せてくれたパフォーマンスの数々は、依然としてリーグ最高級のものだったことは間違いない。