カリーとトンプソン相手にも効果的なディフェンスを見せているリバース
昨年12月25日(現地時間24日)にヒューストン・ロケッツと契約を結んだオースティン・リバースは、ケガで離脱していたクリス・ポールが戦列復帰後も、平均25分前後の出場時間を得てプレーしている。
ロケッツ加入後、ここまで35試合(うち先発は13試合)を経過したリバースは、平均30.7分9.5得点2.1リバウンド2.5アシストをマーク。リバースがロケッツで活躍を続ける理由、それはディフェンス力にあるという。
3月13日(現地時間12日)に現地メディア『The Athletic』へ掲載された記事の中で、リバースは自身をリーグ有数のディフェンダーの1人であることを語っている。
「エイブリー・ブラッドリー(メンフィス・グリズリーズ)、パトリック・ビバリー(ロサンゼルス・クリッパーズ)、ポール・ジョージ(オクラホマシティ・サンダー)、ビクター・オラディポ(インディアナ・ペイサーズ)というリーグ屈指のディフェンダー陣の中に、僕自身のことも含めている。自分よりも小柄な選手が向かってくれば、僕はこのリーグでプレーするどんな選手よりもうまくガードできると思ってる」。
193センチ90キロのリバースは今季、ステフィン・カリーとクレイ・トンプソン(共にゴールデンステイト・ウォリアーズ)という“スプラッシュ・ブラザーズ”と92回のポゼッションでマッチアップし、わずか23得点しか与えていないことがわかった。
その秘訣は何なのか、と聞かれたリバースは「僕が機敏だからさ。それが彼らをガードできる理由なんだ。それに僕には6フィート4インチ(193センチ)という長さもある。だから彼らを何度も悩ませているんだ。僕は(自分よりも)大きな相手であろうとうまくガードできるからね」と自信満々に答えている。
ウエストが誇る強力なスコアラー相手にプレーオフでも仕事を遂行できるか?
ロケッツは昨季のプレーオフでウォリアーズ相手にポール、ジェームズ・ハーデン、エリック・ゴードン、PJ・タッカー、トレバー・アリーザ(現ワシントン・ウィザーズ)というスモールラインナップで成功を収めたのだが、今年はアリーザに代わってリバースが入り、さらに小柄な布陣で戦うことが予想される。「僕らはスモールで行く、そして彼らに襲い掛かるのさ」とリバースは言う。
15日(同14日)終了時点でロケッツはウエスタン・カンファレンス3位。今年のプレーオフまで約1か月に迫るも、ウエストは今季も大混戦となっているため、シード順はシーズン最終盤までもつれることが予想される。
ウエストにはカリーやトンプソンのほかにもチームの中核を担うバックコートのスコアラーが数多くいる。ユタ・ジャズにはドノバン・ミッチェル、オクラホマシティ・サンダーにはラッセル・ウェストブルック、デンバー・ナゲッツにはジャマール・マレー、ポートランド・トレイルブレイザーズにはデイミアン・リラードとCJ・マッカラムと、平均20得点を軽々と稼ぎ出すオールスター級の選手がおり、ロケッツがプレーオフを勝ち上がるためには彼らをスローダウンさせなければならない。それでも、リバースの自信は揺るがない。
「プレーオフになれば、(ディフェンスの重みが)より大きくなることは分かってる。そして僕のディフェンスはプレーオフになればますます大きな要素になってくるだろうね。マッチアップがジャズだろうとサンダーだろうと、僕は自分の持ち味をチームへ見せつけることができると思ってる。ジェームズとクリスはそれぞれの役割に集中することができるだろうし、僕も自分の仕事をこなせるはずさ。それが僕のゴールなんだ。(プレーオフに入れば)僕は何人かの強敵をガードしなければならないと思うけど、楽しみにしてるよ」。
26歳のリバースは今季でキャリア7年目ながら、ロケッツが4チーム目。NBA選手としてジャーニーマンになるかどうかの境界線にいると言っていい。ロケッツで自らの役割を遂行し、今年のプレーオフで上位まで勝ち上がることに貢献できれば、リバースは選手としての評価を高めることができるだろう。