直近13シーズンで初となる勝率5割超えを狙うキングスの先発を務めるバーンズ
今年2月8日(現地時間7日)のトレードデッドラインで、ダラス・マーベリックスからサクラメント・キングスへと移籍したハリソン・バーンズ。
キャリア7年目のバーンズは、ゴールデンステイト・ウォリアーズでNBAキャリアをスタートし、2014-15シーズンには優勝、翌15-16シーズンはNBA史上最多勝となる73勝9敗を経験。
16-17シーズンからはマブスの得点源として活躍していたものの、今年2月に突如トレード。バーンズはマブスに感謝の気持ちを伝えて、新天地キングスで先発スモールフォワードとして活躍している。
3月27日(同26日)終了時点で、キングスはウエスタン・カンファレンス9位の37勝37敗。ウエスト8位のサンアントニオ・スパーズ(43勝32敗)とは5.5ゲーム差で、プレーオフへ出場できる可能性はまだ残されているものの、現状として厳しいことは否定できない。
それでも、06年を最後にプレーオフから遠ざかっているキングスにとって、今季は大きな成長を遂げたと言っていい。直近13シーズンで、勝率5割に一度も届いていなかったことを考えれば、今のキングスが正しい方向へと進んでいることは間違いない。
キングス加入後、バーンズはここまで20試合に出場して平均35.2分15.1得点6.0リバウンド2.1アシストと、及第点を与えられる成績を残している。キングスはバディ・ヒールド、ディアロン・フォックスという自慢のバックコートコンビに、ネマニャ・ビエリツァ、ウィリー・コーリー・スタイン、そしてバーンズの5人でスターターを形成。ベンチにはボグダン・ボグダノビッチ、ヨギ・フェレル、マービン・バグリー三世、ハリー・ジャイルズ、コーリー・ブリュワーという面々が控えている。
魅力的なヤングコアを擁するキングスで、兄貴分として活躍が期待される男
28日(同27日)に地元メディア『The Sacramento Bee』へ掲載された記事の中で、バーンズは「このチームが持つポテンシャルは計り知れない」とコメント。そしてこう続けた。
「ここ1、2年、僕は彼らの一生懸命なプレー、ほとばしる情熱を見てきた。そういったことをここで学んでみたいと思ったことは間違いないね。このグループと一緒にプレーできること、彼らと競い合うことにワクワクしているんだ」。
バーンズはキングスのロースターの中ではベテランの部類に入り、兄貴分といった立ち位置となる。サイズのあるウイングの選手獲得を目論んでいたキングスにとって、的を射た選手と言っていいだろう。バーンズは現状について、このような言葉を残している。
「僕らは来季のことを見据えている。今季はロースターがまとまるのが遅かったことは明らかだからね。でも僕らは(プレーオフ出場を目指して)競い合っている。今も戦っているんだ。毎回コートに出てプレーしている。今後も正しい方向へと突き進み、何かを構築していけるといいね」。
バーンズは今季終了後、プレーヤーオプションを破棄すれば制限なしフリーエージェント(FA)になることができる権利を持つものの、計り知れないポテンシャルを持つキングスで来季もプレーすることが予想されている。
今後、キングスが残り試合でどれだけ勝ち星をつかむことができるのか。たとえプレーオフ出場を実現できなくとも、来季以降に向けて貴重な経験を積むことができるはずだ。