2020.06.12
直近2シーズン、ダラス・マーベリックスでトップスコアラーとして活躍しているのがハリソン・バーンズだ。同期間でバーンズは、平均19.0得点を挙げており、マブスでエースを務めている。
だが、昨季は24勝58敗でウエスタン・カンファレンス13位、一昨季は33勝49敗でウエスト11位と、プレーオフの舞台に立つことができていない。
もともと、バーンズは2012年ドラフト1巡目全体7位でゴールデンステート・ウォリアーズに指名され、ルーキーシーズンからスモールフォワードのスターターを務めるほどの選手だった。
15-16シーズンまで所属したウォリアーズでは、4シーズン連続でプレーオフ進出。15年には優勝を勝ち取り、最後となったシーズンではNBA新記録となる73勝9敗を挙げた主要メンバーに名を連ねた。
しかし、16年夏にフリーエージェント(FA)となったバーンズは、マブスと高額契約を結び、新たな環境に身を置いたのである。
バーンズはここ2シーズンについて、現地メディア『ESPN』へこのように語っている。
「(勝利しているチームから再建チームに移籍したから)難しいことさ。僕は(ウォリアーズの)プロセスにおいて、深く関わっていると思っていた。どれだけすばらしいチームが構築されてきているかも理解しようとしていた。毎晩どのように競争していくか、それに勝敗の差が何を示しているのかもね」。
16年のNBAファイナルで、ウォリアーズはレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)、カイリー・アービング(現ボストン・セルティックス)を擁するクリーブランド・キャバリアーズに3勝1敗から屈辱の3連敗を喫して2連覇を逃してしまった。するとウォリアーズは、バーンズのポジションにリーグ最高級のスコアラー、ケビン・デュラントを獲得。再建中のマブスとは対照的に、ウォリアーズは現在、2連覇を達成している。
「僕らは2年前に33試合、昨年は24試合に勝利してきた。そして5点差以内の試合で30敗した。少しの差で、ゲームの結果がどれだけ変わってしまうのかを何度も見てきたんだ。この2年で、僕は多くを学ぶことができたと思う」。
そのマブスは今夏、FAで元オールスターセンターのディアンドレ・ジョーダンを獲得し、ドラフトで昨季のユーロリーグMVP、ルカ・ドンチッチを指名し、契約締結に成功。戦力増強した今季は、16年以来となるプレーオフ返り咲きを見据えている。
バーンズ自身も今夏の補強には満足しており、今季に期待を膨らませている。
「(チームの補強には)超エキサイトしている。新加入した選手たちは、すぐにでもコートでインパクトを残すことができる選手たちだ。僕らはきっと良くなるはずさ」。
今季のマブスはジョーダンやドンチッチだけでなく、2年目を迎えるデニス・スミスJr.やベテランのウェスリー・マシューズ、さらには在籍21シーズン目となった40歳の大ベテラン、ダーク・ノビツキーも健在。バーンズ自身は、過去2シーズンほどの個人成績を残すことができないかもしれない。
だが、個人成績がどれだけダウンしようとも、バーンズのプレーは精度が増していくに違いない。そして何よりも、この男が欲しているのはチームの勝利。今季は過去2シーズンよりも多くの勝ち星を手に入れることができそうだ。
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