ハーデンが決勝3ポイントを突き刺し、ロケッツが延長の末にウォリアーズから初勝利!

延長だけで7得点を挙げるなど計41得点でロケッツに勝利をもたらしたハーデン[写真]=Getty Images

ハーデンがフリースローで延長へ持ち込み、決勝弾をねじ込んでシリーズ初白星

 5月5日(現地時間4日)、ゴールデンステイト・ウォリアーズ(2勝)とヒューストン・ロケッツ(2敗)によるウエスタン・カンファレンス・セミファイナルは第3戦を迎え、会場をロケッツのホーム、トヨタ・センターへと移した。

 なんとしてでも勝利したいロケッツは、第2戦でドレイモンド・グリーン(ウォリアーズ)の指が目に入ってしまい、両眼の視界が狭まっていたジェームズ・ハーデンが強行出場。前半を終えて58-49と9点をリードして試合を折り返す。

 後半に入ると、ウォリアーズはケビン・デュラントが27得点を1人でたたき出すなど巻き返し、第4クォーター残り10分3秒にデュラントの3ポイントで94-93と逆転。その後は4点差以内のシーソーゲームに。

この試合でもデュラント(左)とハーデン(右)がハイスコアリングバトルを演じた[写真]=Getty Images

 残り2分44秒。クリス・ポールのフリースロー2本でロケッツが110-109とリードすると、このシリーズ好調のアンドレ・イグダーラが長距離砲を沈めて残り45.9秒でウォリアーズが2点をリード。しかし残り38.7秒にハーデンがフリースロー2本を確実に決めてシリーズ初の延長へ突入。

 延長に入ると、PJ・タッカーのジャンパーでロケッツが先制し、この日絶好調のエリック・ゴードンが3ポイントを決めてロケッツが優位な展開へ持ち込む。するとウォリアーズはイグダーラとデュラントの得点で1点差まで追い上げる。

 しかし残り2分にタッカーがレイアップを決めて3点差へと広げたロケッツは、残り49.0秒にハーデンが値千金の3ポイントをリングへと突き刺し、残り26.0秒にはとどめのジャンパーを放り込んで最終スコア126-121でロケッツが制した。

 ロケッツではハーデンが41得点9リバウンド6アシスト、7本の3ポイントを決めたゴードンがプレーオフ自己最高の30得点を奪取。さらにポールが14得点8リバウンド7アシスト、クリント・カペラが13得点11リバウンド、イマン・シャンパートが10得点をマーク。

両チームの指揮官やデュラント、ポールらも絶賛する献身的な男タッカー

 シリーズ初勝利を挙げたロケッツにとって、「チームが勝利すべく、自分が持ってるものを毎晩持ち込んでいる。オフェンス面とディフェンス面で何かをもたらそうとしているんだ」と語ったゴードンの活躍と共に、タッカーが勝利を大きく引き寄せた。

「すごく重要な活躍を見せた」とデュラントが語ったように、タッカーは得点こそ2ケタに届かなかった(7得点)ものの、5本のオフェンシブ・リバウンドを含むゲームハイの12リバウンドに2ブロックで献身的なプレーを遂行。

 ポールもタッカーの働きについて「僕らはしょっちゅう言ってるんだけど、タック(タッカーの愛称)は別に魅力的なスタッツを残すわけじゃない。彼が残す数字というのは、スタッツシートを埋めつくすものでもない。でも周りの選手たちにとってはいつも良いものだし、感謝している」と称賛している。

 ウォリアーズのスティーブ・カーHCは、タッカーがもぎ取ったオフェンシブ・リバウンドについて「PJ・タッカーが第4クォーターと延長で奪ったものは、ビッグプレーだった。あれはまさにハードにプレーする男の指標だった」と敗因の1つに挙げている。

 そしてロケッツのマイク・ダントーニHCは、「タックは我々を負けさせてしまうようなことはしない」と、最大級の賛辞を送った。

 ウォリアーズではデュラントがゲームハイの46得点に6アシスト、グリーンがトリプルダブル(19得点11リバウンド10アシスト)に2ブロック、ステフィン・カリーが17得点、クレイ・トンプソンが16得点8リバウンド3スティール、イグダーラが16得点5リバウンド3ブロックを挙げるも3連勝ならず。

 7日(同6日)に行われるシリーズ第4戦も、ロケッツのホームで行われるだけに、ロケッツとしてはシリーズを2勝2敗のタイに戻したいところだ。

ロケッツのシリーズ初勝利を大きく後押ししたタッカー[写真]=Getty Images

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