「我々はタフであり、立ち直ることができるんだ」と指揮官も選手たちを絶賛
デンバー・ナゲッツとポートランド・トレイルブレイザーズによるウエスタン・カンファレンス・セミファイナル第3戦。NBA史上2度目という4度の延長戦(4OT)を戦い、ホームのモーダ・センターでプレーしたブレイザーズが140-137で勝利。
ブレイザーズに流れが傾いたかと思われた第4戦だったが、ナゲッツが第3クォーターに27-14と突き放しに成功し、最終スコア116-112で制してシリーズ戦績を2勝2敗のタイへと持ち込んだ。
ナゲッツではジャマール・マレーがゲームハイの34得点に5リバウンド4アシスト、ベテランのポール・ミルサップが21得点10リバウンド2ブロック、そして大黒柱のニコラ・ヨキッチが2試合連続のトリプルダブル(21得点12リバウンド11アシスト)に2スティールをたたき出した。
第3戦でプレーオフ史上4番目にランクされる64分58秒プレーし、ヨキッチは33得点18リバウンド14アシストに2ブロックと奮闘。中1日で迎えたこの第4戦でも約39分プレーし、見事勝利に貢献。キャリア初のプレーオフですでに4度のトリプルダブルをマークしたことで、ヨキッチはファット・レバー(元ナゲッツほか)の記録を抜いて、早くもプレーオフにおけるトリプルダブルでフランチャイズ史上トップの達成者に。
「このチームには負けず嫌いで競争的な選手がたくさんそろってる。勝ちたいというよりも、負けたくないんだと思う」と試合後に語ったヨキッチ。会見途中にマイクを壊してしまい、苦笑いを浮かべて会見場をほっこりさせるシーンもあったが、ヨキッチは「僕らは自分たちに言い聞かせたんだ。『もし僕らがこの試合に勝てたら、この前の敗戦は大きな意味を持たない』とね。4度の延長を戦ったことで、かなり消耗してしまったけど、この試合に勝ったことで取り返すことができたよ」と勝利を喜んだ。
ナゲッツは若いチームだ。ヨキッチは23歳、マレーは21歳と非常に若く、ブレイザーズとのシリーズに出場している選手のうち、30歳以上はミルサップ(34歳)のみ。プレーオフ経験が豊富な選手もあまりおらず、経験不足という点は否めない。
それでも、「このチームの選手たちはタフなんだ。我々は立ち直ることができるのさ」とマイケル・マローンHC。そして「4度の延長の末に敗れてから約36時間後にここへ来て、勝利を挙げたんだ。彼らがどれだけタフなのかを話したところさ」と選手たちを絶賛した。
5月8日(現地時間7日)に行われるシリーズ第5戦は、会場をナゲッツのホーム、ペプシ・センターへ移すこととなる。勝利したチームがカンファレンス・ファイナル進出へ王手をかけるだけに、白熱した試合となりそうだ。