将来KDが歴代最多得点に躍り出ると信じるジャバー「健康を保ち、攻撃に集中できれば」

今プレーオフで大暴れを見せているデュラント[写真]=Getty Images

今プレーオフは“50-40-90”をクリアし、リーグベストの平均35.6得点を記録

 5月6日(現地時間5日)終了時点で、今年のプレーオフにおいてベストの平均35.6得点を記録しているのがKDことケビン・デュラント(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)だ。

 自身9度目、ウォリアーズ3連覇を懸けて臨んでいる今年のプレーオフで、デュラントは自己最高の平均得点を残しており、得点に加えて平均5.0リバウンド5.0アシスト1.2スティール1.1ブロックと多方面に渡る活躍を見せている。

デュラントはアタックモードでアグレッシブに得点を量産している[写真]=Getty Images

 しかも、ただショットを乱発しているわけではない。フィールドゴール成功率は51.5パーセント、3ポイント成功率では43.8パーセント、フリースロー成功率は91.7パーセントと、超エリートシューターの基準の1つとされる“50-40-90”をクリア。まさにアンストッパブルな活躍と言っていい。

 デュラントの活躍について、レギュラーシーズンでNBA歴代最多となる3万8,387得点を保持するカリーム・アブドゥル・ジャバー(元ロサンゼルス・レイカーズほか)が最大級の賛辞を送っていたので紹介したい。

 5日(同4日)に地元メディア『The Mercury News』へ掲載された記事の中で、ジャバーはデュラントが自身の記録を抜いて歴代トップに立つと信じていると明かし、その条件としてこう語った。

「もし彼がこのまま健康を維持できればね。あとはオフェンス面にフォーカスし続けることかな。私が思うに、彼が変わるとは思わない。今後どこでプレーしようと、彼は得点し続けるだろうし、所属するフランチャイズを代表する選手になるはず。あとは彼が今後についてどのように見ているか、そしてどんなことをやり遂げたいかだろうね」。

ジャバーの意見に加え、デュラント自身のモチベーションが記録更新のカギ

 キャリア12シーズン目を終えた30歳のデュラントは、レギュラーシーズンにおける平均得点で歴代6位(平均27.0得点)。通算得点では歴代31位の2万2,940得点。同メディアによると、デュラントがジャバーを超えて歴代トップに立つためには少なくとも8シーズン以上、歴代2位のカール・マローン(元ユタ・ジャズほか/3万6,928得点)を上回るには7シーズン以上、歴代3位のコービー・ブライアント(元レイカーズ/3万3,643得点)の記録に到達するには6シーズン以上を要することになるという。

 また、歴代4位にはレブロン・ジェームズ(レイカーズ/3万2,543得点)、歴代5位にはMJことマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか/3万2,292得点)が君臨。さらに、6位には今季限りで現役を引退したダーク・ノビツキー(元ダラス・マーベリックス/3万1,560得点)がおり、7位のウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか/3万1,419得点)までが通算3万得点以上を挙げている。

ロケッツとのシリーズでも3戦を終えて両チームトップの平均36.7得点を記録している[写真]=Getty Images

 今後もデュラントが高位安定したパフォーマンスを維持し、スコアリングにフォーカスしていくことができれば、通算3万得点に達してトップ5入りする可能性はあるのかもしれない。だが、「彼があとどのくらいプレーしたいのか? それが疑問だね」とレジー・ミラー(元インディアナ・ペイサーズ)が語ったように、デュラントが今後どれだけプレーするかは誰にも分からない。

 NBA歴代21位の通算2万5,279得点を残したミラーは「彼が歴代トップ10に入るのは確かだと思う」としながらも、自身の見解をこう語っていた。

「彼は間近にゴールがあるのか? レブロンの記録を超えたいと思ってるのか? トップ3入りを狙っているのか? MJに追いつき、コービーの記録も抜きたいのだろうか? これらはすべて私の個人的な疑問だけどね。トップ10には入るだろうけど、トップ5入りするかどうかは分からないね」。

 今季終了後、プレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)になることが確実視されているデュラント。NBA史上最高級のスコアリングマシンの動向に注目だ。

今夏デュラントが下す決断にも注目が集まるに違いない[写真]=Getty Images

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