KDがアキレス腱断裂の修復手術に成功「プレーした自分と勝利したチームを誇りに思う」

アキレス腱を断裂後、手術を受けたことを明かしたデュラント[写真]=Getty Images

約1か月ぶりに復帰したファイナル第5戦の序盤に11得点するも、第2Qに負傷

 6月13日(現地時間12日)、ゴールデンステイト・ウォリアーズのケビン・デュラントが自身のインスタグラムを更新した。

 チームのリリースを前に、自身のSNSを更新したデュラントは「僕は皆へ近況を伝えたかったんだ。僕はアキレス腱を断裂してしまった。今日、手術をして、成功したよ」とインスタグラムの中で語っている。

 ヒューストン・ロケッツとのウエスタン・カンファレンス・セミファイナル第5戦で右ふくらはぎの肉離れを起こし、約1か月の戦線離脱を余儀なくされたデュラントは、トロント・ラプターズとの「NBAファイナル2019」の第5戦に戦列復帰。

好調にショットを沈めていったデュラントだが、第2Q序盤にアキレス腱を断裂[写真]=Getty Images

 3本連続で3ポイントを沈めるなど、第2クォーター序盤までに11得点を挙げていたものの、同クォーター残り9分46秒に同箇所を負傷。チームドクターやボブ・マイヤーズGM(ジェネラルマネジャー)、コーチングスタッフ、そしてデュラント本人による意思でコートに復帰したものの、途中退場という結果に。

 デュラントは今年のプレーオフで、5試合以上出場した選手としては史上初となる平均30.0得点以上(32.3得点)、フィールドゴール成功率50パーセント以上(51.4パーセント)、3ポイント成功率40パーセント以上(43.8パーセント)、フリースロー成功率90パーセント以上(90.3パーセント)を達成したのだが、無念の戦線離脱となり、来季の出場もほぼ不可能という状況になったと言っていい。

 それでも、1勝3敗と追い込まれたウォリアーズは、第5戦終盤にクレイ・トンプソンステフィン・カリーが勝負どころで3ポイントを放り込み、1点差で辛勝。14日(同13日)にホームのオラクル・アリーナで行われるシリーズ第6戦へと望みをつないだ。

「月曜日に『深く傷ついている』と言ったけど、僕は大丈夫。バスケットボールは僕が最も愛情を注いでいるものだし、(第5戦で)コートに立ち、自分がやるべきことをしたかった。3連覇達成のために、僕はチームメートたちを手助けしたかったんだ」と、デュラントはインスタグラムの中で自身の思いをつづった。

復帰への道のりは長いものの、史上最高級のスナイパーの完全復活に期待

 アキレス腱を断裂したことで、デュラントはファイナル期間中の復帰どころか、リハビリに長時間を費やすため、約1年間の欠場が予想されている。来季の出場も危ぶまれており、今季終了後にプレーヤーオプション(PO)を破棄して制限なしフリーエージェント(FA)になる権利を保持していたものの、POを行使してウォリアーズ残留ということになるかもしれない。

「復帰への道のりが、今始まったんだ。皆からもらったたくさんのメッセージとサポートに、心から感謝している」と語ったデュラントは、今後苦しいリハビリを経て、戦列復帰を目指すこととなる。

 だが、第5戦で復帰したことについて「こういう形になってしまったけど、僕はフィジカル面でできるかぎりのことをコートに持ち込んだことを誇りに思ってる。そして兄弟たちが勝利したことを誇りに思うよ」とデュラントは自身の決断とチームの勝利について言及。

 そして「これから(復帰への)旅路となるだろうけど、築き上げてみせる。僕はバスケットボールプレーヤーだからね」と今後に向けた思いを述べると、「兄弟たちは第6戦でも勝利することができると僕は思ってる。だから彼らがプレーしている間、チームを応援していくよ」と続けた。

 リーグ史上最高級のスナイパーとしての地位を確立しているデュラントの長期離脱は、NBAどころかアメリカ全体、あるいは世界全体に大きな影響を及ぼしたと言っても過言ではない。復帰までの道のりは決して簡単ではないものの、デュラントはまだ30歳。じっくりと時間を費やして、完全体までフィジカル面とメンタル面を回復させてから、再びコート上で美しいプレーの数々を見せてほしい。

第5戦でファイナルのコートに立ったデュラント。これから長いリハビリが待っているものの、何とか乗り越えて復帰する日を待ちたい[写真]=Getty Images

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