クレイ・トンプソンの父マイカルが予想「ウォリアーズ次第だが、クレイは戻るだろう」

今夏制限なしFAとなるトンプソン[写真]=Getty Images

ケガに苦しむ中、ファイナルを通じて高確率にショットを沈め続けたトンプソン

 トロント・ラプターズとの「NBAファイナル2019」第6戦で、左膝の前十字じん帯断裂(ACL)という大ケガを負ってしまい、ゴールデンステイト・ウォリアーズのオールスターガード、クレイ・トンプソンは無念の戦線離脱。

 チームも2勝4敗でラプターズの前に敗れてしまい、3連覇はかなわず。ウォリアーズは来季に向けて巻き返しを図ることとなる。

トンプソンはプレーオフ歴代3位となる374本の3ポイントを沈めている[写真]=Getty Images

 ケビン・デュラントがシリーズ第5戦でアキレス腱を断裂し、トンプソンも大ケガを負ったことで、来季の開幕時に両者がコートに立っていることは不可能といっていい状況なのだが、ステフィン・カリードレイモンド・グリーンは「僕らはまだ終わっていない。来年もまた(ファイナルへ)戻ってきてみせる」と口にしていた。

 だが、トンプソンは今夏制限なしフリーエージェント(FA)、デュラントはプレーヤーオプション(PO)を破棄して制限なしFAになることができる権利を持っている。

 トンプソンは第2戦で左ハムストリング軽度の肉離れを起こし、第3戦を欠場したものの、シリーズ平均37.6分に出場し、26.0得点4.8リバウンド2.4アシストを記録。フィールドゴール成功率54.1パーセント、3ポイント成功率58.5パーセント、フリースロー成功率87.5パーセントと、カリー(平均30.5得点)に次ぐ第2オプションとして、申し分ないパフォーマンスを見せていた。

「ウォリアーズを離れる理由なんてない」と言及し、息子の再契約を予想

 現地メディア『Yahoo Sports』のクリス・ヘインズ記者によると、ウォリアーズはトンプソンが復帰するまで9~10か月かかると見込んでいるという。そのため、来季のレギュラーシーズン出場は現時点で絶望的、プレーオフ期間中に復帰できるかどうかという状況なのだが、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)や筆頭オーナーのジョー・レイコブを筆頭に多くの関係者がトンプソンとの再契約を望んでいる。

 また、16日(同15日)に地元メディア『The Mercury News』へ掲載された記事の中で、トンプソンの父マイカル(元ポートランド・トレイルブレイザーズほか)が息子の去就についてこのように語っていたので紹介したい。

「ウォリアーズの出方しだいだが、クレイはチームに戻ってくるよ。あのケガはどんな選手にも起こりうるものなんだ。誰もそうはなりたくないけどね。だがACLから完全復活して戻ってくることができるんだ」と父マイカル。

 トンプソンがキャリア8シーズンすべてでプレーしてきたウォリアーズは、NBA史上2チーム目となる5年連続のファイナル進出を果たし、そのうち3度も優勝を飾ってきた。過去5シーズンにおいて、NBAで最も成功を収めてきたチームなのは間違いない。父マイカルも「ゴールデンステイトのようなすばらしい状況にあるチームから、どうして離れるんだ? 彼らは依然としてタイトルコンテンダーだし、今後数年はそのチャンスがある」と口にしており、“ウォリアーズを離れる理由などない”と言わんばかりの姿勢を見せている。

昨年3度目の優勝を飾り、笑顔で撮影に応じたトンプソン(左)と父マイカル(右)[写真]=Getty Images

 父マイカルはデュラントもPOを行使、あるいは破棄してもウォリアーズと再契約すると予想しているという。アキレス腱断裂の修復手術後、ニューヨークでリハビリするデュラントは、“FaceTime”でトンプソンとコンタクトを取っており、チームメートたちはトンプソンへメッセージを送ったり、トンプソン本人へ会いに行っているという。

「クレイとケビンはすばらしい姿勢を見せているよ。彼らはハードにリハビリをこなし、来シーズンのどこかで復帰できるんじゃないかな。彼らにはあまり気を落とさず、ポジティブな姿勢を保ち、やるべきことをやってほしいね」と父マイカルがコメント。

 トンプソンとデュラントに対して、複数のチームが獲得に興味を持っていることは明らか。その中で、ウォリアーズがどのような契約内容を提示するのか。そして両選手の決断に注目していきたい。

ACLから完全復活し、来季のどこかで復帰することが期待されているトンプソン[写真]=Getty Images

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