財政難を理由に、ホーネッツはケンバとの再契約を断念?
3年連続でオールスターに選出されているリーグトップクラスのスコアリングガード、ケンバ・ウォーカー(シャーロット・ホーネッツ)の残留へ向けた雲行きが怪しくなってきた。
キャリア8シーズン目となった2018-19シーズン、ケンバはキャリアハイの平均25.6得点に4.4リバウンド5.9アシスト1.2スティールを残し、自身初となるオールNBAチーム(サードチーム)にも選出。
これにより、ケンバは今夏ホーネッツと再契約する際、5年で最大2億2,100万ドル(約236億4,700万円)というスーパーマックス契約を結ぶことができる権利を手にしていた。それでも、6月中旬にシャーロットにある高校でキャンプをした際、ケンバは「(スーパーマックス契約よりも)少ない金額になってもいい」と複数の現地メディアへ語っており、ホーネッツはフランチャイズプレーヤーとの再契約を優先事項に掲げていたと思われていた。
ところが、6月28日(現地時間27日)にリーグの情報筋が『ESPN』へ伝えたところによると、ホーネッツならびに筆頭オーナーのマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)は、財政面でケンバと再契約することが厳しいというのが現状で、ケンバが望む金額とは大きな開きがあると同メディアが報じた。
ホーネッツは来季の契約下にある選手たちだけで、9,400万ドル(約100億5,800万円)を超えており、チーム側はラグジュアリータックス(贅沢税)の支払いを嫌がっているのだろう。ロースター全体のバランスを考慮した結果、ケンバへ超高額なサラリーを支払えないと判断したと言っていい。
ケンバの獲得候補筆頭のセルティックス、ロジアーとの再契約は厳しいか
7月1日(同6月30日)から幕を開けるフリーエージェント(FA)戦線で、ケンバは他チームと契約を結ぶ場合、4年で最大1億4,100万ドル(約150億8,700万円)の高額契約を結ぶことができるのだが、現時点ではボストン・セルティックスがその筆頭候補に挙がっているという。
同メディアによると、ケンバの代理人を務める『Excel Sports』のジェフ・シュワルツは、FAとの交渉解禁後、セルティックスのダニー・エインジGM(ジェネラルマネジャー)とコンタクトを取ることになるだろうと報じている。
セルティックスは今夏、カイリー・アービングとアル・ホーフォードがプレーヤーオプション(PO)を破棄して制限なしFA、マーカス・モリスも制限なしFAとなるだけでなく、テリー・ロジアーも制限付きFAとなる。
当初はロジアーとの再契約が優先事項と報じられていたのだが、ケンバを獲得するとなれば、セルティックスはロジアーとの再契約を破棄する可能性もある。というのも、来季も契約下にある主力はゴードン・ヘイワード、ジェイソン・テイタム、マーカス・スマート、ジェイレン・ブラウンとビッグマンが不在。ホーフォードと再契約できないとなれば、インサイドの選手獲得もマストとなるからだ。
はたして、セルティックスはカイリーからケンバへとポイントガードを切り替え、ロースターを大幅に変えて来季へ臨むこととなるのか。引き続き、今夏のFA戦線に注目していきたい。