「プロセスの中でガード志向のメニューを多くこなした」とトレーナーが言及
今季でキャリア5シーズン目を迎えるミネソタ・ティンバーウルブズのカール・アンソニー・タウンズは、リーグ屈指の若手センターとしての地位を確立しているビッグマン。
2016年の新人王獲得を皮切りに、タウンズは23歳ながら2度のオールスター選出、一昨季にはオールNBAサードチームに選ばれており、キャリア平均34.4分22.3得点11.9リバウンド2.6アシスト1.5ブロックを記録するウルブズの大黒柱だ。
213センチ112キロの体格を誇るタウンズは、機動力に加えてボールハンドリングもビッグマンとしては平均以上のものを持っており、リング下からドライブ、ミドルレンジジャンパーで得点できる。
さらに3ポイントも武器の1つとしており、キャリア平均の成功率は39.2パーセント、成功数でも平均1.2本と、オールラウンドなスキルを持った若手ビッグマンである。
ウルブズは一昨季にプレーオフ進出を飾るも、昨季はジミー・バトラー(現マイアミ・ヒート)のシーズン途中のトレード、トム・シボドー前HC(ヘッドコーチ)の解任とライアン・サウンダースAC(アシスタントコーチ)のHC代行への昇格もあり、ウェスタン・カンファレンス11位の36勝46敗と不発に終わっていた。
今夏のドラフトとフリーエージェント(FA)戦線で、ウルブズはデリック・ローズ(現デトロイト・ピストンズ)、タージ・ギブソン(現ニューヨーク・ニックス)、ダリオ・シャリッチ(現フェニックス・サンズ)、アンソニー・トリバー(現ポートランド・トレイルブレイザーズ)、タイアス・ジョーンズ(現メンフィス・グリズリーズ)らが移籍。
新加入選手として、ジャレット・カルバーをはじめとする複数のルーキー、フロントコートではジョーダン・ベルとジェイク・レイマン、ノア・ボンレイ、バックコートではシャバズ・ネイピアーやタイロン・ウォーレス、トレボーン・グラハムをロースターに加えた。
もっとも、このチームの主軸はタウンズとアンドリュー・ウィギンズ。今季はバックコートにジェフ・ティーグとウィギンズ、フロントコートにカルバーとロバート・コビントン、そしてタウンズの5人でスターターを形成することが予想されている。
2年ぶりのプレーオフ進出を見据えて今季に臨むにあたり、タウンズは今夏ガードの選手のようなワークアウトに励んでいたことが分かった。
9月18日(現地時間17日)に現地メディア『The Athletic』へ掲載された記事の中で、タウンズのトレーナーを務めるマット・マザーリはこんな言葉を残している。
「我々はプロセスの中でガード志向のメニューを本当に多くこなした。まるで彼がガードかのようにワークアウトを行ってきたんだ。すべてのオプションを考えつつ、ボールを使ったドリルをいくつもこなしてきたよ。彼は皆を巻き込みたがっていたね。プレーオフへ進出するためにはチームゲームが欠かせないものなのさ」。
高さと機動力を兼備するタウンズは、ドライブからリングへ突進していくシーンはあったものの、今夏はボールハンドリングやショットにも磨きをかけたようだ。はたして、自他ともに認めるウルブズの大黒柱は、今季どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。シーズン開幕まで、楽しみに待ちたいところだ。