「トリプルダブルをするためにはエナジーも必要だし、自己犠牲だって多い」
10月27日(現地時間26日)。ヒューストン・ロケッツはホームのトヨタ・センターでニューオーリンズ・ペリカンズとの試合に臨んだ。
ミルウォーキー・バックスとのレギュラーシーズン開幕戦で逆転負けを喫したロケッツは、ジェームズ・ハーデンがフィールドゴール29投中成功8本とショットが不発の中、ラッセル・ウェストブルックが攻防両面で大暴れ。
約34分のプレータイムでウェストブルックは28得点10リバウンド13アシストと今季初のトリプルダブルを達成し、126-123でロケッツに今季初勝利をもたらした。
ロケッツではハーデンがフリースローを12投中11本決めるなど計29得点に4リバウンド5アシスト、PJ・タッカーが16得点5リバウンド、5投中4本の3ポイントを沈めたダヌエル・ハウスJr.が15得点に8リバウンド、クリント・カペラが15得点6リバウンド2ブロック、ベンチスタートのエリック・ゴードンが13得点。
現代版の“ミスター・トリプルダブル”となったウェストブルックは、ペリカンズ戦のトリプルダブルで通算139回に到達したことで、アービン“マジック”ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ/138回)を上回り、歴代単独2位へと浮上。
「最近、トリプルダブルを残すことは(以前と比べて)よくあることなのは知ってる。でも俺はプライドを持ってる。ものすごいエナジーが必要だし、自己犠牲だって多い。俺は毎晩、ハイレベルなプレーで競い合うことができるように準備してコートで数多くのことをこなしているんだ」と自らの功績についてコメント。
約20年来の友人ハーデン「俺たちのチームにいてくれて、本当にうれしい」
マジックというバスケットボール殿堂入りしたNBA史上有数のレジェンドが残した偉大な記録を突破したことについては「NBAでプレーできるなんて考えたこともなく育ってきた俺にとって、最高の偉業さ。今ではNBAのコートに立ち、レコードブックのリストに載るんだから、本当にありがたいこと。当たり前にできることだなんてみじんも思っちゃいないよ」とウェストブルック。
「本当に長い間、彼が(トリプルダブルを)やってきたことは、他とは異なるダイナミックさがある」と語ったのは、約20年来の友人であるハーデン。開幕2試合を終えた段階ではあるものの、「今俺たちのチームに彼がいてくれることは、本当にうれしいね。彼は今夜、第4クォーターでゲームを支配してくれた」と絶賛。
これまで対戦相手として何度もマッチアップしてきたオースティン・リバースは、今季からチームメートとなったウェストブルックについて「ラスは僕らをけん引している。信じられない男さ。彼のようなすごいエナジーを持った選手を、僕は見たことがない。唯一無二のものだね。彼はコートに出て、7フッター(213センチ以上)の選手たちを相手にリバウンドをもぎ取り、毎回のポゼッションでボールプッシュしていく。実を言うと、僕はすごく影響を受けているんだ」と明かした。
一方、敗れたペリカンズではブランドン・イングラムが35得点15リバウンド5アシスト、ジョシュ・ハートが23得点、ロンゾ・ボールが18得点10アシスト3スティール、JJ・レディックが14得点と続くも、勝利には届かず開幕3連敗。
ショットが不発だったハーデンは、この試合について「最も重要なのは勝利をつかむこと。相手をストップしなきゃいけない時、俺たちは全員がディフェンスに集中していたんだ」と勝因について語っていた。
ロケッツは29日(同28日)にオクラホマシティ・サンダーと戦い、31日(同30日)には八村塁が所属するワシントン・ウィザーズと激突する。