「彼の進歩は著しい。だから今夜は小さなステップにすぎないんだ」と指揮官
11月21日(現地時間20日)に行われたニューヨーク・ニックス戦。フィラデルフィア・セブンティシクサーズのベン・シモンズは、ホームのウェルズファーゴ・センターに駆け付けた2万384人の前で、試合序盤から大歓声を浴びた。
それもそのはず、第1クォーター残り8分20秒に右コーナーでフルカン・コルクマズのパスを受け取ったシモンズが3ポイントを放ち、ボールは見事にリングへと吸い込まれたからだ。この瞬間、会場に集まったファンだけでなく、実況が「シモンズがついに決めたぞ~!」と絶叫。
BEN SIMMONS HIT A THREE! pic.twitter.com/FR1T5WPAtN
— SportsCenter (@SportsCenter) November 21, 2019
この試合、ニックスはマーカス・モリスやジュリアス・ランドル、フランク・ニリキナらの活躍でシクサーズからリードを奪うも、5点ビハインドで迎えた第4クォーターにホームのシクサーズが本領発揮。同クォーター終盤にシーソーゲームから抜け出し、最終スコア109-104で制して2連勝を飾った。
シクサーズではジョエル・エンビードが23得点12リバウンド5アシスト2ブロック、シモンズが18得点7リバウンド13アシスト、トバイアス・ハリスが14得点4アシストを挙げたほか、2選手が2ケタ得点をマーク。
シモンズは今季を含めたNBAキャリア3年で、レギュラーシーズンとプレーオフ合わせて計18本の3ポイントを放ってきたものの、1本もリングをくぐり抜けることはなかった。
直近の公式戦でシモンズが3ポイントを沈めたのは、約4年前までさかのぼる。ルイジアナ・ステイト大学1年次の2015年11月末、シモンズはチャールストン大学相手に決めたのだが、そこからシモンズが放った3ポイントは、全て空を切っていたのである。
「いい感じだったんだ。僕は(これまでも)繰り返し練習してきた。(放った時は)いい感じだったよ」とシモンズは満足気に振り返っていた。
シモンズを良く知るシクサーズのブレット・ブラウンHC(ヘッドコーチ)は言う。
「彼はまだ23歳なんだ。カレッジで1年プレーしてNBA入りし、ポイントガードを務めて2年目にオールスター入りを果たし、今夏には超高額な契約を手にした。彼の進歩は著しいよ。だから今夜(の3ポイント初成功)は小さなステップにすぎないんだ。でも新たな成長につながるんじゃないかな」。
208センチ104キロという超大型ポイントガードのシモンズは、屈強な体格を武器にペイントエリアで大量得点をたたき出すことができるのだが、今後も3ポイントを効果的に沈めることができれば、選手としてさらなる進化を遂げるに違いない。