2020.01.06
10月24日(現地時間23日)。フィラデルフィア・セブンティシクサーズは、ホームのウェルズファーゴ・センターでボストン・セルティックスを迎えてレギュラーシーズン開幕戦を迎えた。
第1クォーターこそアウェーのセルティックスに20-25とリードされるも、シクサーズは第2クォーターから徐々にリズムをつかみ、最後は107-93で勝利を収めた。
シクサーズではベン・シモンズがチームトップの24得点に8リバウンド9アシスト、ジョシュ・リチャードソンが17得点6リバウンド2ブロック、アル・ホーフォードが16得点、トバイアス・ハリスが15得点15リバウンド4アシスト、ジョエル・エンビードが15得点13リバウンド3ブロックと、スターター全員が15得点以上をマーク。
シモンズは昨季までのキャリア2シーズンで、18本放った3ポイントをすべてミスしてきた。だが今年のプレシーズンで右45度付近からプルアップで成功。プレシーズンながら、シモンズが3ポイントを決めたことでSNSを中心に大騒ぎしていたことは記憶に新しい。
ところが、この日はまたもや3ポイントを封印。フィールドゴール16本のうち11本を沈めたほか、フリースローを5投中2本沈めてチームトップの得点を残してみせた。
プレシーズン期間中、シモンズは自身のシュート力について、「自分に必要じゃないと言ってるわけじゃない。僕は優秀なシューターではないというのは自信を持って言える。向上しようとしている最中だけどね」と『ESPN』へもらしていた。
とはいえ、シモンズは昨季オールスターに初選出されており、208センチという超大型ポイントガードとしてペイントエリアを中心に平均2ケタ得点を軽々とたたき出す。トランジションでは積極果敢なボールプッシュでオフェンスを指揮し、会場に集まったファンを沸かせるプレーを何度も見せている珍しい選手と言っていい。
「僕は優秀ではない部分があることは確かだけど、きわめて優れた部分もあるんだ。誰よりもうまくコートを走り切ることができるし、フィジカルにも秀でている。208センチでリバウンドだって奪える。それに1番(ポイントガード)から5番(センター)までガードすることだってできるんだ。もしそれ(ジャンプショット)を自分のゲームに取り込むとなれば、ものすごくワクワクするだろうね」とシモンズは言う。
もちろん、23歳のシモンズがこのままアウトサイドシュートを上達させずにキャリアを終えることはさすがにないだろう。
ただ、現時点において、シモンズはジャンプショットを上達させてゲームで繰り出すことにフォーカスしていないようだ。
「僕はすべての面においてうまくなり続けたい。左手のレイアップや左手のフローター、右手のフローターや右手のレイアップもそうだし、ドリブルやフットワークも磨いていきたいんだ。ゲームの中で得点する方法は、ジャンパー以外にもたくさんあるということ」。
今夏に拡散されたワークアウトの動画で、シモンズが3ポイントだけでなくアウトサイドショットを繰り出す映像がいくつもあり、「ジャンパーをレパートリーに加えるつもりはない」ということではさすがにないだろう。
オペラを好み、バスケットボールでは独自路線を歩むシモンズ。今季中に3ポイントを頻繁に放つ可能性は低いものの、自らの強みをさらに伸ばしてプレーする姿は、どこかすがすがしいものがあるだけに、今後も注目していただきたい。
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