51分前

ジャマール・マレーに独占取材…学生時代とプロ生活の練習論、日本のユース世代にもアドバイス「とにかくバスケを見る」

マレーがBBKの単独取材にこたえてくれた [写真]=Meiji

 ジャマール・マレーデンバー・ナゲッツ)が、東京の地に降臨した。

 2023年のNBA王者は、恵比寿ガーデンプレイスセンタープラザ(東京都渋谷区)で開催された『NBA 3X Tokyo presented by New Balance』の特別ゲストとして登場。初日はトークで親日家ぶりと日本の食文化への敬愛を語ると、2日目は参加者との3ポイントコンテストにも参戦。連続成功に会場からは大歓声が巻き起こり、最後は弓矢を放つようなお馴染みのセレブレーション“ブルーアロー”を披露してくれた。

 バスケットボールキング編集部は、イベント後のマレーを直撃。清々しい表情をしたNBAでも指折りのスコアラーに、イベントの感想、練習へ対する姿勢、さらにはデンバー訪問の際に参考にしたいおすすめスポットなどを尋ねた。
 

■ユース世代へのアドバイス「しっかり顔を上げて、目標に向かってほしい」

NBA 3X Tokyo presented by New Balance」の2日間、マレーとともにした選手たちと

――2日間のプログラムはいかがでしたか?
マレー 
とても楽しかった。最高だったね。子どもたちがハイレベルな環境で競い合ってプレーする姿を見られたし、ファンのみんなが集まってくれたのもうれしかった。僕のためだけではなく、子どもたちを応援してくれたからね。だから、すごく楽しかったよ。すべてにおいて最高だったし、また戻ってくるのが待ちきれないね。

――もし、日本のユース選手に試合の流れを読み、理解する方法をアドバイスするとしたら、どんなことを伝えたいですか?
マレー 
とにかくバスケの試合を見ることだね。もっと試合を見て、選手たちがどう状況を読んでいるかを観察すること。もちろん、僕らのほうが長くプレーしている分、経験はあるわけだけど、まずは試合を研究することだね。「継続は力なり」だと思う。だから、前を向き続けること。最初からみんなが成功するわけじゃない。僕もそうだった。だからしっかり顔を上げて、目標に向かってほしいね。

――出場選手たちのプレーで印象に残ったことはありますか?
マレー 
よくボールを動かし、シェアしていたね。FIBAの大会でプレーする国よりもたくさんオフボールカットが見られた。それを見られたのは良かったよ。それと、エネルギーもね。だから、すごくおもしろかった。

――ユース世代のころ、特に中学や高校時代には何に取り組んでいましたか?
マレー 
基礎的なことが多いね。とにかく基本をしっかりと身につけようとしていた。それ以外のことはすべて後からついてきた感じだね。練習するときはいつも、インサイドからアウトサイドへと広げていくんだ。誰もが3ポイントを好きだけど、ゴールに近いところから始めて、徐々に外へ広げていくこと。それがすごく役立つんだ。成長する過程でそれが僕の助けになった。

――それ以外で、ユース時代に続けていたトレーニングや習慣などはありましたか?
マレー 
どんなトレーニング習慣であれ、一貫して続けることが大事なんだ。意図を持って向上に努めているかぎり、きっとうまくいくはず。だから、バスケに時間を費やせば、おのずと結果はついてくると思う。

――あなたの最大の強みの一つは、1対1でディフェンダーを翻弄することです。実際にどこを見て判断し、どのようにコントロールしているのでしょうか?
マレー 
タイミングとフットワークによる部分が大きいね。ステップが多いから、よくダンスに例えるんだけど。ボールを持っていないときでも、相手を抜き去るためにダンスのような動きを駆使するんだ。だから、ゲームの基礎的な理解を深めることで、物事をシンプルに考えられるようになる。あれこれと余計なことをしすぎる必要はない。フェイクを多用するのは、ボクシングに似ているね。フェイク、フェイク、そして一発を打ち込む。バスケも同じだよ。たくさんのフェイクや惑わす動きを使って、そこから生まれたすきを突いていくんだ。

――「試合のなかにはもう一つの試合がある」、これは以前、あなたもキャリアのなかで言及されていたと思います。視聴者には気づかない、試合中の隠れた戦いにはどのようなものがありますか?
マレー 
フィジカルな攻防はかなりあるね。つかみ合いや、引っ張り合いがたくさんある。単に足を使って相手をかわすだけでなく、上半身を使って押し合いながらでもフリーな状態を作り出す必要があるんだ。つまり、全身を使う動きが求められる。足元から頭まで、体全体を連動させて動かないといけない。それに、相手を欺くような動きも重要。プレーにはさまざまな動きがあって、たとえ相手に次の動きを読まれていたとしても、巧みにフェイントを交えて相手を惑わせることができれば、それ自体が有効なムーブになる。だから僕は、あらゆる場面で相手の意表を突くような動きを取り入れるようにしているんだ。

――そうしたスキルをすべて、コート上のバスケに結びつけるために、ユース世代の選手たちがより的確にゲームの流れを読み、相手選手をコントロールするためにはどうすればいいのでしょうか?
マレー 
一つの動きややり方を練習したら、それに対するカウンター(返し)を練習する。
うまくいかなかったときに、次にどうすればいいかをわかるようにしておくんだ。そうやって発展させていく。僕の練習の多くは、自分の弱点を克服する練習。両手を使えるようにしたり、両方向に動けるように。ある方向にムーブをしたら、逆の方向でもできるように練習する。そうすれば試合中に自然に動けるようになるし、慌てずに済む。だから、あらゆる状況に対応できるように準備しておくんだ。試合に臨むときは、ただ試合の流れに身を任せ、これまでのトレーニングの成果を生かしてプレーしようと考えているよ。

■もしデンバーに来たら「僕の試合を楽しんで」

デンバーでのおススメを教えてくれたマレー [写真]=Meiji

――ニューバランスとの契約も6年になりますね。このブランドと契約を決めた一番の理由や、共感した点は何だったのでしょうか?
マレー 
何よりもシューズを本当に気に入っている。コート上での履き心地は抜群だし、あらゆる方向への動きをサポートしてくれる。間違いなく最大の理由の一つは、快適にプレーできるプロダクトがあるということだね。当然、カラーリングやクリエイティブな要素に関われるのもすごく楽しい。コート上で映える色や、自分が求めているスタイルを形にできる。このパートナーシップは本当に充実していて、これからも一緒に取り組んでいくのが楽しみだよ。

――ニューバランスのシューズの動きやすさについて、もう少し深掘りしていただけますか?
マレー 
本当に素晴らしいカット(切り返し)ができる。それに軽量で、軽さと優れたトラクション(グリップ力)の組み合わせが最高に良いと思ってる。軽快で、動きへの反応も抜群。重くてゴツいシューズでプレーしたくはないだろ? キレがあって、スピーディーなシューズが好みだね。

――コート上でどんな動きをする際に、シューズの恩恵を体感しますか?
マレー 
特にディフェンス面での方向転換ですねだね。状況に応じて、反射的に、かつ必要なタイミングで動けること。そこでの性能は妥協できないよ。

――もし日本のファンがデンバーに行くとしたら、絶対に行くべきおすすめの場所はどこですか?
マレー 
山には行かないとね。『レッドロックス』の近くへ行くといいよ。あそこには野外劇場があるから、コンサートを見たり、夜のお出かけを楽しめる。それから、デンバーには「Uchi(ウチ)」という美味しいレストランもある。それと、僕の試合を見に来れる。それが一番最高の部分だね。

――間違いないですね。新シーズンに向けて、注目してほしいポイントはどこですか?また、オフシーズン中に取り組みたいことはありますか?
マレー 
3ポイントシュートをたくさん決めることかな。それが一番大きいね。3ポイントを量産して、多彩な動きを繰り出す。テンポの速いプレーをして、楽しんで、アグレッシブに。特別なことは何もないよ。ただ、さらにレベルアップして、一貫性を保ち続けるだけさ。

文・構成=Meiji

ジャマール・マレーの関連記事

NBAの関連記事