スパーズが8連敗を喫したのは23年ぶり、ポポヴィッチHC指揮下では初
昨季まで22年連続でプレーオフに進出しているサンアントニオ・スパーズは、開幕3連勝を飾ったものの、11月10日(現地時間9日)からまさかの8連敗。
スパーズが前回8連敗を喫したのは、1996-97シーズンの11月以来、23年ぶり。このシーズンは大黒柱デイビッド・ロビンソン(元スパーズ)がケガのため6試合しか出場できず、20勝62敗に終わった屈辱的なシーズンだった。
現在指揮を務めるグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ)は当時、ゼネラルマネージャー(GM)を務めていたのだが、12月上旬に3勝15敗となった時点でボブ・ヒル前HCを解任し、自らが指揮を執ることに。
ポポヴィッチHCにとって、最も長い連敗を喫したのは同シーズンの97年2月下旬から喫した7連敗。スパーズは昨季と比較しても大幅なロースター変更はなかったものの、今季はなかなか勝てずにいた。
それでも、「彼はすごく客観的で、パニックに陥ることもなかった。僕らのことを鼓舞して、自信を高く持てと励ましてくれたんだ」とデマー・デローザンが明かしており、チームの雰囲気としても決して悪くはなかった。
そして24日(同23日)に迎えたニューヨーク・ニックス戦。スパーズはニックスに一度もリードを許さず、111-104で勝利して連敗脱出に成功。
この試合で11得点10リバウンドを記録したヤコブ・ポートルは「(連敗中に)僕らはチームとして向上してきた。そして今、ようやく再び勝利することができたよ」と喜んでいたものの、ポポヴィッチHCは現状について淡々と語っていた。
「これは(人生における)もう1つのゲームなんだ。ちょっと固くなりすぎているね。彼らは全員がプロであり、成熟した男たちだ。彼らには家族がおり、子どもたちもいるから、(連敗が彼らを)悩ませることはない。もちろん、何度も連続して試合に負けることを好む選手はいないが、衰弱してしまうようなことはないだろう。(連敗していようと)給料は手に入るんだ」。
だがデローザンは、「僕はもっと勝ちたくなった。僕らがこれまで味わってきた苦難(からはいあがった力)を見せつけてやろうじゃないか」と意気込んだ。25日(同24日)終了時点で、スパーズはウェスタン・カンファレンス11位の6勝11敗だが、シーズンはまだ60試合以上も残っており、巻き返すことは十分可能なはず。
この勝利を機に、スパーズが白星先行へと切り替えることができるか注目していきたい。