2019.09.12

W杯でアメリカ代表を率いるグレッグ・ポポヴィッチHC「選手たちをとても誇りに思う」

アメリカ代表の指揮官ポポヴィッチHC[写真]=Getty Images
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「誰がチームにいたかは関係ない。彼らはすばらしい仕事をしてくれた」

 9月11日、「FIBAバスケットボール ワールドカップ2019」(以降、W杯)は準々決勝2試合が行われた。

 最初に行われたアメリカ代表とフランス代表の試合は、W杯3連覇を目指すアメリカが79-89でフランスに敗退。NBA選手で構成されたチームとしては、2006年のFIBA世界選手権(現W杯)以来初となる国際大会のトーナメントにおける黒星を喫し、連勝記録は58でストップ。

 アメリカは第3クォーターに10点ビハインドを背負う中、ドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)を中心に追い上げて逆転に成功。3点リードで迎えた第4クォーターにはハリソン・バーンズ(サクラメント・キングス)の3ポイント、ケンバ・ウォーカー(ボストン・セルティックス)のジャンパーで残り8分11秒に7点差をつけたものの、リードを守りきることはできなかった。

 優勝候補の一角と目されていたアメリカだったが、ロースター全員がNBA選手とはいえ、お世辞にも超一流の選手たちが参戦したわけではなかった。レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)やステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)といった世界的なスーパースターは事前にW杯の不参加を表明。ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)やアンソニー・デイビス(レイカーズ)といった今回のアメリカ代表候補のトッププレーヤーたちも辞退したことで、一部の海外メディアでは“Dチーム”という低い評価をしていたほど、戦力面で不安を抱えていたのである。

ワールドカップに出場しているアメリカ代表の選手たち[写真]=fiba.com

 それでも、このチームを率いたグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ/サンアントニオ・スパーズHC)はフランスに敗退後、「誰がこのチームにいたかどうかは関係ないんだ」と言及。そして「私は12人の選手たちをこれ以上誇りに思うことはない。彼らは夏(オフシーズン)を犠牲にしてまでここに来てくれた。これまで一緒にプレーしたことがなかったメンバーにもかかわらずね」と選手たちを称えた。

 選手たちの戦いぶりについては「彼らはアリーナの中で競い合ったんだ。フランスが勝利するに値したということ。『スーパースターたちがいなかったから』ということではないんだ。ここでプレーした彼らはすばらしい仕事をしてくれた。私は彼らのことをとても誇りに思う」。

 アメリカは今後、5位から8位の順位決定戦に臨むこととなる。12日にセルビア代表と対戦し、14日にもう1試合行うこととなる。ロースターには多くの若手がいるため、今後のキャリアのためにも勝利にこだわって戦ってほしいものである。

メダル獲得はかなわなかったものの、順位決定戦で残り2試合を控えるアメリカ[写真]=Getty Images

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