「俺のジャンパーが向上したのは、スパーズと戦ったことが要因の一つ」
レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスというスーパースターデュオを中心に好調を維持するロサンゼルス・レイカーズは、11月26日(現地時間25日)終了時点で15勝2敗と、リーグベストの成績を残している。
26日(同25日)に行われたサンアントニオ・スパーズ戦では、レブロンがいずれゲームハイとなる33得点14アシスト、デイビスが19得点6アシストにゲームハイの12リバウンドと両輪が活躍。
さらに4選手が2ケタ得点を記録するバランスの良いオフェンスを繰り出し、レイカーズは114-104でスパーズに勝利したことで、今季最長となる8連勝を飾っている。
試合後、レブロンはジャンプショットを向上させた理由の一つに、2007年のNBAファイナルを挙げた。
当時キャリア4年目のレブロンは、22歳ながら大黒柱としてクリーブランド・キャバリアーズをけん引。イースタン・カンファレンスを勝ち上がり、スパーズとの頂上決戦に挑んだものの、1勝もできずにスウィープで敗れていた。
「俺のジャンプショットが向上したのは、キャリア初期にスパーズと戦ったことが要因の一つだった。2007年に初めてファイナルへ進出した時、彼らはアンダーで(ドライブを)封じに来ていたが、俺はジャンパーを放つことができなかった。当時の俺はジャンパーを繰り出すことを心地よく思ってはいなかったんだ」とレブロンは『Spectrum Sports』へ告白。
レブロンはスパーズとのシリーズで、平均22.0得点7.0リバウンド6.8アシストを残したものの、ブルース・ボウエン(元スパーズほか)が常にまとわりつき、ティム・ダンカン(元スパーズ/現スパーズ アシスタントコーチ)やロバート・オーリー(元レイカーズほか)といったビッグマンがカバーに入り、得意のドライブからフィニッシュを決め切ることができなかった。
スパーズとの4試合で、レブロンのフィールドゴール成功率はわずか35.6パーセント、3ポイント成功率は20.0パーセントで、ターンオーバーを計23本(平均5.8本)も犯してしまい、スパーズのディフェンスの前に抑え込まれてしまったのである。
だがキャリア17年目となった現在のレブロンは、自信を持ってジャンパーを放っており、歴代最高級のオールラウンダーとして君臨。今季スパーズのロースターには、当時のファイナルでプレーしていた選手は皆無ながら、レブロンはフィールドゴール24投中13本(うち3ポイントは7投中4本)を決め切り、現在も指揮官を務めるグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ)へ成長した姿を見せつけた。
レブロンはマイアミ・ヒート在籍時の13、14年にも、ファイナルでスパーズと対戦しているのだが、07年のファイナルでこっぴどく封じ込まれてしまったことが今でも印象に残っているという。
「だから、俺はスパーズが持ち込んだ(ディフェンスの)スキームにはものすごく感謝してるし、数多くのチームに対してもすごく感謝しているよ」とレブロン。
デイビスという頼れる相棒と、強力なチームメートを得たレブロンは、レイカーズへ17度目の優勝、そして自身4度目のチャンピオンリングを手にするべく、毎晩すばらしいプレーを続けている。
若かりし頃に多くの課題を与えてくれたスパーズへの感謝には、多大なリスペクトを感じられた。