「俺は自分に何ができるか分かってるし、自分のことを信じてる」
11月26日(現地時間25日)。ポートランド・トレイルブレイザーズに加入して4戦目となったカーメロ・アンソニーは、シカゴ・ブルズ戦でゲームハイの25得点に8リバウンド2アシストをマークし、チーム加入後としては初勝利をもたらした。
すると翌27日(同26日)、現地メディア『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者へ、カーメロが現在の心境を明かしていたので紹介したい。
まず今夏に現地アメリカで報じられた“フェアウェルツアー”について。昨季ドウェイン・ウェイド(元マイアミ・ヒートほか)が遠征で訪れた各地で大勢のファンや選手からキャリアを称えられ、ユニフォーム交換後に写真撮影していたように、キャリア最後のシーズンを皆で祝福するツアーをカーメロが望んでいる、というウワサがあったのだが、カーメロ自身はこれを完全否定。
「今回の復帰はフェアウェルツアーなんかじゃない。俺のゲームへの愛がストップしたりはしない。どこからその“フェアウェルツアー”が出てきたのかも分からないくらいだ。俺はそのことについて口にしたことさえないのにね。俺は自分に何ができるか分かってるし、自分のことを信じてる。そのツアーをする時が来たらそうなるだろう。でも今は引退することなんて考えていない」
キャリア17シーズン目の35歳になったことで、カーメロのNBAキャリアが終わりに近づいていることは否定できない。それでも、カーメロが引退を決断するのはまだ先のようだ。
カーメロは昨年11月上旬にヒューストン・ロケッツと決別し、約1年間もNBAのコートから離れていた中で、獲得候補として複数の現地メディアが挙げていたのが2003年のドラフト同期で友人でもあるレブロン・ジェームズが所属するロサンゼルス・レイカーズ、そしてウェイドがプレーしたヒートだった。
しかし、カーメロはレイカーズまたはヒートと契約する話はなかったと口にし、自身の考えをこう明かしている。
「俺が友情をビジネスに持ち込もうだなんてことはありえない。そんなことは絶対しないね。俺にとって、そう言われるのはフラストレーションになるだけ。俺はただ、自分にコントロールできることをやっていこうと決めたんだ。多くのチームに仲のいい友人がいるのは確かだけど、(俺もそのチームに加えてくれと)お願いすることはない。それは俺のスタイルじゃないんだ」
カーメロがNBAに所属していなかった約1年間というもの、多くのメディアが数々のウワサを報じ、「NBAに復帰できるのか」「カーメロはもう、NBAでディフェンスできない」といったネガティブな情報が渦巻いていたものの、ブレイザーズで徐々にゲーム感覚を取り戻しており、毎試合2ケタ得点を記録していることは、カーメロがトレーニングを続けていたことを如実に表している。
はたして、スコアラーとしてNBA史上有数の実績を誇るカーメロが、今後もブレイザーズで活躍を続けていくことはできるのか。今後のパフォーマンスに注目していきたいところだ。