東京オリンピック出場をかけたOQTに挑むカナダ代表、マレーやバレットも出場へ前向き

ナゲッツのマレー(左)とニックスの新人バレット(右)[写真]=Getty Images

 来年夏に日本で行われる東京オリンピック2020。5人制の男子バスケットボールは12か国で争われるのだが、現時点で出場が決まっているのは8か国のみ(下記参照)。

■東京オリンピック出場が決定している8か国

<開催国>
日本(FIBAランキング38位)
 
<アメリカ大陸>
アメリカ(FIBAランキング1位)
アルゼンチン(FIBAランキング4位)
 
<ヨーロッパ>
スペイン(FIBAランキング2位)
フランス(FIBAランキング5位)

<アフリカ>
ナイジェリア(FIBAランキング23位)
 
<アジア>
イラン(FIBAランキング22位)

<オセアニア>
オーストラリア(FIBAランキング3位)

カナダ代表の指揮官「タフな目標だが、成し遂げるだけの十分な価値がある」

 そして残り4つの出場枠を、来年6月下旬に4か国、計8グループで行われる『2020 FIBA Olympic Qualifying Tournaments(オリンピック最終予選/以降OQT)で競い合うこととなる。

 今夏中国で行われたFIBAワールドカップは32の国と地域が出場したものの、オリンピックの出場枠は12のみと少ないため、このOQTは激しい争いになることが確実。

 OQTにはセルビア(FIBAランキング6位)やギリシャ(同7位)をはじめ、強豪国が多数参戦することとなる。

 そんな中、カナダ(同21位)代表はホームのビクトリアでOQTを戦うこととなるのだが、ワールドカップに参加していなかったジャマール・マレー(デンバー・ナゲッツ)やRJ・バレット(ニューヨーク・ニックス)、シェイ・ギルジアス・アレクサンダー(オクラホマシティ・サンダー)といったNBA選手たちが出場に向けて前向きな姿勢を見せている。

2年目の今季、サンダーの得点源へと成長したギルジアス・アレクサンダー[写真]=Getty Images

 カナダ代表の指揮官を務めるニック・ナース(トロント・ラプターズ ヘッドコーチ)はこのことを聞き、「超ワクワクしている。きっとすごいトーナメントになるだろうね。我々は優れたチーム相手に、出場権を勝ち取らなければならない」と地元メディア『TSN』へコメント。

 カナダがオリンピックに出場するためには、まずグループAでギリシャ、中国(同27位)と戦い、上位2位までに入ること。そしてグループBのウルグアイ(同43位)、チェコ共和国(同10位)、トルコ(同15位)の1、2位のいずれかと戦って勝利し、別ブロックから勝ち上がった国との試合を制さなければならない。

 ナースHCもOQTを勝ち上がることは「チャレンジになるはずだ」と認識しているのだが、「毎回、(OQTでは)ほんの少しのチームしかオリンピックの出場権を勝ち取ることはできない。だが我々はそれを勝ち取るつもりだ。タフな目標だが、それを成し遂げるだけの十分な価値がある」と意気込んでいる。

 カナダとしては、トリスタン・トンプソン(クリーブランド・キャバリアーズ)やケリー・オリニク(マイアミ・ヒート)といったNBA経験豊富なビッグマンたちも参戦できれば、ロースターの厚みはさらに増すだろう。

 競合となる国も、オリンピック出場権を獲得すべく、ワールドカップに出場していなかったNBA選手を加えてベストメンバーで臨むことが予想されるだけに、来年6月は大いに盛り上がること間違いなしだ。

昨季ラプターズをNBA初優勝へと導いたナースHCの手腕にも注目したい[写真]=Getty Images

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