コービーを抜き、通算得点でNBA歴代3位となったレブロン「これまで全てを捧げてきた」

会場に集まったファンの歓声に応えたレブロン[写真]=Getty Images

第3Q中盤にパワフルなドライブからレイアップを決めてコービー超え!

 1月26日(現地時間25日、日付は以下同)。ロサンゼルス・レイカーズは敵地ウェルズファーゴ・センターへと乗り込み、フィラデルフィア・セブンティシクサーズと対戦し、91-108で敗れた。

 シクサーズはジョエル・エンビードジョシュ・リチャードソンというスターター2人を欠く中、トバイアス・ハリスが29得点8リバウンド、ベン・シモンズが28得点10リバウンド8アシスト4スティール、アル・ホーフォードが16得点6リバウンドをマーク。

 一方のレイカーズは、アンソニー・デイビスがゲームハイの31得点に7リバウンド2スティール、レブロン・ジェームズが29得点7リバウンド8アシストを記録するも、2ケタ得点を残したのは両輪のみで、連勝は2でストップ。

この日もレブロンは29得点7リバウンド8アシストというオールラウンドな成績を残した[写真]=Getty Images

 もっとも、この日はレブロンにとって非常に特別な日となった。通算3万3,626得点まで記録を伸ばしていたレブロンは、NBA歴代3位のコービー・ブライアント(元レイカーズ/3万3,643得点)まで17点に迫っていた。

 レブロンはコービーの故郷フィラデルフィアの地で前半に14得点を奪取。そして第3クォーター序盤にレイアップを決めてあと1点に迫ると、残り7分22秒に左サイドからドリブルでレイアップへと持ち込み、コービーの記録を超えて歴代3位へと浮上。

 その直後のポゼッションで、レブロンがデイビスのアリウープを演出したことで、シクサーズがタイムアウトを取ると、アウェーながら2万1,109人で満員御礼となった会場から大歓声。レブロンも両手を挙げてファンからの祝福に応えていた。

「俺たちは彼を祝福すべきだし、アスリートとしてここにいてくれることを感謝しなきゃね」とコービー

 試合後、レブロンは10代の頃のコービーとの思い出について、こう振り返っていた。

「ABCDキャンプへ参加した時、コービーがやって来て、皆の前で話をした。その時、俺もその場にいたんだ。そこで彼が『もし偉大な選手になりたい、偉大な選手たちの仲間入りをしたいのなら、一生懸命練習しなきゃいけない。練習は何物にも代えがたいんだ』という感じで言ってたと今でも覚えてる」。

 あれから約20年が経過し、レブロンはNBAキャリア17年目にしてコービーが持つ通算得点記録を抜き、70年以上の歴史を誇るNBAにおいて、通算得点で歴代3位にまで上りつめた。「俺はただただ彼の言葉に聞き入っていた。そしてこれまで自分にできる限り、全てを捧げてきた」とレブロンは誇らしげに語っていた。

2000年代からNBAを代表するスーパースターとして君臨してきたレブロン(右)とコービー(左)[写真]=Getty Images

 マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)とコービーがアイドルだったと公言しているレブロンは、昨年3月にジョーダンの通算得点を突破し、この日コービーの記録をも超えてみせた。「どんな話題であれ、コービー・ブライアントと一緒に入ることは本当にうれしいね。彼は史上最高のバスケットボール選手の1人であり、レイカーズ史上最高の選手の1人でもあるからね」とレブロン。

 通算得点でレブロンが肉薄する中、コービーは地元メディア『The Los Angeles Times』へこう語っていた。

「レブロンがロサンゼルスに来たことで、彼はレイカーズの一員となった。この組織の一部となり、兄弟のような間柄になったんだ。俺たちは彼を祝福すべきだし、アスリートとしてここにいてくれることを感謝しなきゃね。彼が(レイカーズに)いてくれることに感謝し、彼が成し遂げてきたことを祝福したい。(自身の通算得点を超えることは)本当にすばらしい業績だからね」。

 そしてレブロンが歴代3位へ到達すると、コービーは「レブロン、これからも前に進み続けるんだ。すごくリスペクトしている」とツイッターに投稿していた。

 コービ―超えを果たしたことで、オハイオ州アクロンで生まれ育った男はまた1つ新たな偉業を成し遂げた。偉大な選手になるべく探求し続ける35歳は、自身4度目のチャンピオンシップ、そしてレイカーズにフランチャイズ史上17度目の優勝をもたらすべく、今後も戦い続けるはずだ。

レブロンのキャリアはこれからも続く。今季の目標はもちろん、チャンピオンシップ獲得だ[写真]=Getty Images

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