「僕はあの瞬間に集中していた。コービーから学んだこと」と延長に持ち込んだクラッチショットを振り返ったオラディポ
昨年1月下旬に右膝の四頭筋腱断裂により戦線離脱していたビクター・オラディポ(インディアナ・ペイサーズ)が、約1年間を経てコートに帰ってきた。
1月30日(現地時間29日、日付は以下同)。ペイサーズのホーム、バンカーズライフ・フィールドハウスで行われたシカゴ・ブルズ戦の第1クォーター残り4分12秒。オラディポがベンチからコートに立ったのである。
1万7,923人で満員御礼となった会場から、割れんばかりの大歓声が鳴り響く中、オラディポがペイサーズの一員としてプレー。待望のエース復帰により、ペイサーズは延長の末に115-106でブルズを下した。
ペイサーズではTJ・ウォーレンがゲームハイの25得点、ドマンタス・サボニスが15得点11リバウンド5アシスト、マルコム・ブログドンが15得点8リバウンド9アシスト3スティール、ジャスティン・ホリデーが13得点をマーク。
オラディポは約21分の出場時間で9得点2リバウンド4アシストだったが、第4クォーター最終盤に延長へと持ち込む値千金の長距離砲を突き刺した。
それまでに放った6本の3ポイントを全てミスしていたものの、「放った時、ミスした6本のショットについては考えてなかった。1本のショットを決めることだけを考えてたんだ。僕らは残り試合のことは考えず、この試合、このショットのことだけを話していた」と振り返ったオラディポは、このように続けた。
「マンバ・メンタリティーさ。あのショットはコービーとヘリコプターの事故によって亡くなった人たちのために放ったんだ。僕はあの瞬間に集中していた。それはコービーから学んだこと。集中していたからこそ、決めることができたんだ」。
オラディポは先日ヘリコプターの墜落事故によって命を落としてしまったコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)と次女ジアナを含む犠牲者9名のために決めたとコメント。
「すごく感謝している。今夜は感動的だった。コートに出ることができて感動したよ」と喜びを口にしたオラディポだが、2月中旬のオールスターブレイクまではプレータイムを制限し、連戦ではどちらかの試合を欠場することになるという。
とはいえ、「今、僕の身体は驚くくらいにいい状態なんだ。21分間プレーしたけど、すごくいい感触だった。これからもっと状態を良くしていきたいね。再びバスケットボールのレベルを取り戻せるようにしたい」と語っており、今後の活躍も大いに期待できそうだ。