ヒートの永久欠番となったウェイド「コートで全てを捧げた選手として記憶されたい」

ウェイドが着用していた背番号3が、ヒートの永久欠番に[写真]=Getty Images

「コービーが言ってたのは、最も重要なことは皆さんがやろうとしていることに対して影響を与えていくことでした」と振り返り、自身の思いを語る

 2月23日(現地時間22日、日付は以下同)。マイアミ・ヒートはホームのアメリカン・エアラインズ・アリーナでクリーブランド・キャバリアーズと対戦し、124-105で快勝してホーム戦績を23勝3敗とした。

 もっとも、この日会場に詰め掛けた1万9,754人のファンにとって、最も盛り上がった瞬間はハーフタイムだろう。昨季終了後に現役を引退したドウェイン・ウェイド(元ヒートほか)の永久欠番セレモニーが行われたからである。

 2003年のドラフト1巡目5位でヒートから指名されたウェイドは、キャリア16シーズンのうち、14シーズン半をヒートでプレーし、3度の優勝をはじめ、数多くのフランチャイズ最多記録を保持。ウェイドが着用していた3番は、ヒート史上7人目の永久欠番となったのだが、ヒートがドラフト指名した選手としては初となった。

「私としては彼らの中に、バスケットボールのコートで全てを捧げ、アンセルフィッシュだった選手、そして正しいやり方でプレーしてきた選手として記憶されたらいいね。試合に出場した時、私は何よりもリスペクトされたかった。自分のプレーでね。昨シーズンと(一昨季の)復帰後、私は自分の全てをゲームに捧げようとしてきた。たくさんの子どもたちと家族にとって、そのことがモチベーション、そしてインスピレーションになるといいですね」とウェイド。

ヒートはキャブズ戦のハーフタイムで、永久欠番セレモニーを実施[写真]=Getty Images

 また、ウェイドはセレモニーの中で、1月末に急逝したコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)の名前を出してこのようにコメントしている。

「コービーが言ってたのは、最も重要なことは皆さんがやろうとしていることに対して影響を与えていくことでした。私は皆さんへ影響を与えることができてたらいいな。皆さんが自分のレガシー(コート上で残した功績)の一部を創り出してくれたことに感謝しています。あなたたちは私の中で非常に大きな部分を占めていることを知ってほしい」。

 将来のバスケットボール殿堂入りが確実なレジェンドは、約2万人の観衆の前で「もし私が世界の中で何かを象徴しているとしたら、不完全の象徴でしょう。私は何度も転げ落ちてきたけど、その度に立ち上がってきたんだ。子どもたちにはそのことを伝えたい。完璧な人間なんていないということなんだ」とメッセージを発信。

 ウェイドはヒート史上最高の選手と言っても過言ではない名選手。引退後は『NBA on TNT』でアナリストとして活躍するなど、依然として影響力があることを示している。この日の永久欠番セレモニー前にも、デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)やドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)から「僕らの道を切り開いてくれてありがとう」とメッセージをもらったことを明かしており、ここまで第2のキャリアを順調に歩んでいると言っていいだろう。

3日間に渡って、ウェイドはマイアミでキャリアを祝福された[写真]=Getty Images

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