2020.03.28
今季ニューヨーク・ニックスのルーキーとして奮起を続けるRJ・バレット。ニックスは依然としてプレーオフ圏外ではあるものの、バレットはいざコートに立てば懸命にボディコンタクトを取りながらもインサイドへアタックし、時にはトランジションからダンクを披露して雄叫びを上げている。
こういったバレットの情熱的な戦いぶりからは、ひどい太ももの肉離れを抱えながらも痛み止めを注射し、1970年の球団初優勝に貢献したウィリス・リード(元ニックスほか)や、得点力と爆発力を武器に、ニックスを7年ぶり3年連続プレーオフへ導いたカーメロ・アンソニー(ポートランド・トレイルブレイザーズ)らに通じるものがあるかもしれない。また名将パット・ライリーの下、1994年にファイナルへ進出した屈強で堅守を売りにした当時の強豪ニックスにも、タフネスとパッションが備わっていたことだろう。
劣勢であろうと闘争心とともにタフさを貫き、情熱を持って全力を尽くす姿勢。それはニックスで活躍した偉大な選手たちのメンタリティであり、長年のチームカルチャーとも言える。そういった意味では、現在ニックスで活躍するバレットにも同じ精神性が少なからず垣間見える。近年はチームのオーナーやフロントに関してネガティブな報道がされ、大物フリーエージェントはやってこないニックス。しかしマイアミ・ヒートのレジェンドであるドウェイン・ウェイドは、『SNY.TV』のインタビューをとおして、バレットが厳しい環境の中でもプレーする姿勢を以下のように絶賛している。
「挑戦を求める若手の彼が好きだ。バレットは本当にニックスの選手になりたがっていたんだ。ニューヨークを選択する機会に恵まれた多くの選手たちにとって、それは厳しい挑戦であることを皆はわかっている。そして大抵の選手はその道を歩もうとはしない。彼はあえて厳しい選択をし、ニックスの選手になりたいと口にした。彼の考えには本当に尊敬の念を抱くよ」
1月24日(現地時間23日)の時点でニックスは12勝33敗と大きく負け越している。だが将来的に殿堂入りを果たすであろうウェイドがここまで彼を絶賛するように、バレットは今後素晴らしい選手へと開花していくのかもしれない。
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