「僕は生活の中で長い時間をかけて練習している。それが報われたのさ」
オールスターブレイク後、シカゴ・ブルズは1勝3敗で、直近10試合でも1勝9敗と大きく負け越しており、イースタン・カンファレンス10位ながら20勝39敗と苦しんでいる。
その要因の1つとして挙がるのは、相次ぐ主力選手たちのケガだ。チーム第2の得点源であるラウリ・マルッカネン、ビッグマンのウェンデル・カーターJr.にオットー・ポーターJr.やクリス・ダンなどが戦線離脱しており、戦力ダウンは明らか。
そんな中、トップスコアラーのザック・ラヴィーンと共に、ベンチから大量得点を挙げて活躍しているのがルーキーのコービー・ホワイト。ここ3試合はいずれも33得点以上を奪っており、2月26日(現地時間25日、日付は以下同)に行われたオクラホマシティ・サンダー戦では、キャリアハイの35得点。
『Elias Sports Bureau』によると、3ポイントが導入された1979-80シーズン以降でホワイトはNBA新記録を樹立。ルーキーとして3試合連続で30得点、3ポイント成功5本以上を沈めた史上初の選手となった。
だがブルズはラヴィーン(41得点)とホワイトが計76得点と大爆発したものの、サンダーの前に122-124と惜敗。最大24点ビハインドを巻き返し、リードチェンジ16回の激戦を演じたものの、勝利を手にすることはできず。
それでも、ホワイトは32分45秒プレーしてフィールドゴール21投中13本(うち3ポイントは9投中6本)を沈め、フリースロー3本全て成功させて35得点、さらに7リバウンド3アシストをたたき出した。
「ハードワークが報われたんだと思う。僕は生活の中で長い時間をかけて練習しているんだ。それが報われたのさ。これからも自分のプレーを磨き続けていかなきゃいけないし、うまくならなきゃいけない。自分の仕事をやり続けていくよ」。
試合後のロッカールームインタビューで謙虚に語ったホワイト。今年のライジングスターズ・チャレンジのロースターに選出されることはなかったものの、昨年のドラフト全体7位指名されたスコアリングガードは、見事なパフォーマンスを見せている。
「彼は他とは違うやり方で得点できるし、成長し続けている」とラヴィーン
そんなホワイトに対して、エースのラヴィーンは「初日に言ったことだけど、彼はスペシャルな男だ。他とは違うやり方で得点できるし、(シーズンが始まってからも)成長し続けている。彼は20歳だけど、今まさに自分のグルーブを見つけ出そうとしている。今はベンチスタートで、俺がコートにいない時間帯にゲームの中で活躍している。最高さ。特に俺たちが一緒にコートへ出ている時はね」と高評価。さらにこう続けている。
「彼は本当に一生懸命取り組んでいる。練習後、俺がジムに行ってシューティングしていると、彼もそこにいるんだ。そこで彼とプレーしているんだけど、彼がいることで、俺はコートで全てをクリエイトする必要はないんだ。得点して、円滑に回し、ペースアップしてくれるからね。俺たち2人は個人としていいプレーができている。けど、まだ多くの勝利にはつながっていないから、引き続き(勝利するために)解決していかなきゃいけない」。
それでも、現在のブルズにおいて、ラヴィーンとホワイトによるデュオは大きな武器なのは間違いない。「僕らは得点できるけど、アンセルフィッシュで、正しくプレーできる。だからガードすることは難しいと思うよ。ワンツーパンチであり、チームとしてもいいことだと思う」とホワイトも自信をのぞかせていた。
ケガ人続出の中で生まれたスコアリングデュオは、ブルズに勝利をもたらすべく、今後もハードにプレーし続けることだろう。