「僕らがやろうとしたのは、ルカを快適にプレーさせないことだった」とウォーカー4世が語るも、ロールプレーヤーたちのオープンショットの前に敗戦
2月27日(現地時間26日、日付は以下同)に行われたダラス・マーベリックスとサンアントニオ・スパーズによる一戦は、109-103でマブスが敵地で勝利。オールスターのルカ・ドンチッチはトリプルダブル(26得点10リバウンド14アシスト)の活躍で、勝利の殊勲者となった。
スパーズのホーム、AT&Tセンターで行われたこの試合、ドンチッチは「ここでプレーするのはタフなこと。見てくれれば分かるとおり、僕らは学んでいるところなんだ。いつも完璧にできるわけじゃないからね」と試合後に語っていたものの、20歳とは思えないほど落ち着いたプレーでマブスをけん引していた。
そのドンチッチへの刺客として、スパーズが送り込んだのはロニー・ウォーカー4世。196センチ92キロのウォーカー4世は、ドラフト同期のドンチッチとのマッチアップをこう振り返る。
「僕らがやろうとしたのは、ルカを快適にプレーさせないことだった。スクリーンから出てきた時、僕らはブリッツ(ダブルチームで動きを封じる)したり、囲い込んだり、ダブルチームをしたんだ。でも彼は本当にすごい選手だね。それに、あのチームには必要とされる場面でオープンショットを放り込む有能なロールプレーヤーたちがいる。彼らのショットが僕らを打ち負かしたんだ」。
ドンチッチはスパーズのディフェンスをかいくぐってショットを決める場面もあれば、スムーズにスパーズのディフェンス陣をあざむくパスさばきでチームメートたちのショットを演出。
フィールドゴール25投中成功10本のみ、ターンオーバーを7本犯したことで、ドンチッチにとっては決して満足のいくパフォーマンスではなかったかもしれない。それでも、14本ものアシストを積み上げ、マブスを勝利へと導いてみせた。
スパーズのグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ)は「ロニーは出場時間を手にし、(自身の)役割を理解していた。何をすべきか、どうすればコートの両エンドで堅実な働きができるか把握していた。時間をかけて、驚異的な男、ドンチッチをガードしていたんだ。ロニーにとって、今夜は最高のレッスンになっただろう」と敗戦を悔やんだものの、「彼らはすばらしいチーム。私はこのチームが見せた努力と粘り強さを本当に誇りに思う」と選手たちを称えていた。
この試合を終えて、スパーズはウェスタン・カンファレンス12位の24勝33敗。NBA史上最長記録となる23年連続のプレーオフ出場に黄信号が灯っているものの、名将ポポヴィッチHCは選手たちの踏ん張りをしっかり評価しており、チームとして奮戦を続けている。