2020.02.22
2月15日(現地時間14日、日付は以下同)。NBAオールスターウィークエンド初日のライジングスターズチャレンジで、八村塁(ワシントン・ウィザーズ)がチームWORLDの一員として先発出場。
序盤からダンクを連発した八村は、14得点7リバウンド4アシストを記録。昨季の新人王で、今季はオールスター本戦のスターター枠にも選出されたルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス/スロベニア)のパスからアリウープをたたき込むなど、自身の能力をアピールした。
試合後、数多くの記者から囲まれた八村は「どれだけ走ってゴールに向かって、積極的にできるか、というのが今日のカギだったと思うので。皆、頑張って走ってました」と振り返ると、ドンチッチとの連係については同じナイキのジョーダンブランドの契約選手ということもあり「ルカもジョーダンファミリーということで、パスもしっかりしてくれて、僕もちゃんと決めることができたので良かったです」と満面笑顔。
記者から「試合序盤にダンクを連発して、MVPを狙っていたのでは?」と聞かれた八村は、白い歯を見せながら「そんなことないです(笑) 勝ちたかっただけです。僕は負けることが大嫌いなんで」と切り返すも、記者からすぐさま「本当ですか? 世界のステージに立って、MVPを狙わないなんて!」と突っ込まれると、「僕はとにかく皆とプレーできて楽しかったです」とコメント。
八村は外国籍出身選手で構成されるチームWORLDで、チームメートのモリッツ・ヴァグナー(ウィザーズ/ドイツ)、ゴンザガ大学の元チームメート、ブランドン・クラーク(メンフィス・グリズリーズ/カナダ)とプレーできたことが楽しかったという。
ライジングスターズといえば、やはりインパクト勝負。会場の視線をくぎ付けにするダンク、ディープスリー、目の覚めるようなアシストやボールハンドリングなどをキャリア1、2年目の選手たちが披露するのだが、八村はダンクだけでなく、ライジングスターズでは“異色”とも言えるミドルレンジショットを成功。
「こういう試合は特に3ポイントとダンクじゃないですか? 今日はどんなアプローチだったんですか?」という記者の質問に、八村は「(コーチ陣から)『ミドルレンジはダメだぞ。スリーとダンクだけ』と言われたんですけど、僕の持ち味はミドルレンジなんで」と笑顔を見せながら振り返っていた。
とはいえ、この日は八村、そして日本のバスケットボール界にとって歴史的な日となった。出場選手紹介の際、“日本人初”という場内アナウンスが流れたことについて、八村は自信を持ってこう口にした。
「この舞台に立つことができてすごく光栄です。日本人として、誇りに思います。日本のメディアもたくさん来ていますし、日本でもオールスターをたくさんの人が観てくれていると思います。これから日本のバスケットボールの成長に貢献できたらと思っています」。
先日22歳を迎えたウィザーズの先発パワーフォワードは、日本のバスケットボール界を背負って立つ選手から、世界に名を轟かす存在へと昇華していくことだろう。
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