「一定の出場時間を得て、いいパフォーマンスをすることができていないのが、ここに来てから最もがっかりしている部分」と移籍後の苦悩を明かす
キャリア6年目の今季、グレン・ロビンソン3世はゴールデンステイト・ウォリアーズの一員として開幕を迎え、ケガ人続出という状況下で主軸としてプレー。
ウォリアーズでは48試合全てに先発出場し、平均31.6分12.9得点4.7リバウンド1.8アシストと、軒並みキャリアハイの成績を残していた。
ところが、2月7日(現地時間6日、日付は以下同)のトレードデッドラインで、アレック・バークスと共にフィラデルフィア・セブンティシクサーズへ移籍。交換相手は選手ではなく、複数のドラフト2巡目指名権だった。
シクサーズはジョエル・エンビード、ベン・シモンズというオールスターデュオの周囲に、トバイアス・ハリス、アル・ホーフォード、ジョシュ・リチャードソンの5人で豪華なスターターを形成するイースタン・カンファレンス上位チーム。ロビンソン3世とバークスには、選手層を厚くし、ベンチから得点力を持ち込むことが期待されていたのだが、28日終了時点で満足のいくパフォーマンスができていない。
ロビンソン3世はシクサーズ加入後7試合(うち先発は3試合)に出場して平均15.4分5.7得点2.0リバウンドとプレータイムが半減。ウォリアーズでは40.0パーセントの高確率を残していた3ポイントも、シクサーズでは9本放って成功はゼロ。
バークスは6試合に出場して平均19.5分9.3得点2.5リバウンド1.7アシストと、成績ダウンしているものの、ロビンソン3世と比較すればまだまだプレータイムを手にしていると言えるだろう。
28日に『BASKETBALL INSIDERS』へ掲載された記事の中で、ロビンソン3世はトレードの苦悩を明かしている。
「(ウォリアーズの一員として)フィリーでプレーしていた時、僕はできる限りのプレーを彼らに見せていた。だから、一定の出場時間を得て、いいパフォーマンスをすることができていないのが、ここに来てから最もがっかりしている部分だ」。
大きな役割を期待していたロビンソン3世にとって、「自分の役割について本当に聞かされていない」状況はつらいはず。「トレードで加入してから、すぐさまインパクトを残さなければならない、というわけじゃない。でも、このチームにはウィングの選手が充実していて、全員がプレーできるんだ。だから、どうして彼らが僕をトレードで獲得したのか、理解できない」とロビンソン3世。
もっとも、「これはビジネスだから、コートに出て毎晩自分のベストを尽くすことを実現させなきゃいけない。競争者、NBA選手として、僕はキャリア6年目なのだから、もっともっと多くの役割をこなしたいと思ってる。だから、勝負どころでどんなことが起こるか、すごく期待している」と現状打破を見据えていた。
シクサーズは現在、シモンズが腰背部、エンビードが左肩を痛めて欠場しているだけに、ロビンソン3世にとってはレギュラーシーズン終盤、そしてプレーオフに向けてアピールするには絶好の機会と言っていいだろう。