アンドリュー・ボーガットが新型コロナウイルスのさまざまな影響について言及

今季は母国オーストラリアでプレーしているボーガット[写真]=Getty Images

ボーガットが新型コロナウイルスの影響について言及

 現在新型コロナウイルスの世界的な流行により、NBAではレギュラーシーズンを中断。アメリカのトランプ大統領は停滞している経済活動について、4月12日までに再開したいと話しているが、同国での感染者は増加しており、NBAもシーズンを再開できるかどうかは現状不明だ。

 現時点では日ごろからチームで働き、現在仕事がない球団の従業員へ、ケビン・ラブ(クリーブランド・キャバリアーズ)やザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)などが自ら資金を寄付している。先の見えない厳しい局面において、選手たちのこうした振る舞いは明るい話題である。

 一方で、選手たちのコンディションに関しては懸念材料が浮かぶ。チームでの練習は禁止されており、選手たちは自宅のトレーニングルームやバスケットコートで個人でワークアウトをしなければならない。だが選手の多くが自宅にコートを所持しているわけでもなく、限られた環境で肉体を維持する必要がある。また例年ではポストシーズンに向けてギアを上げていく時期であるため、本来は高いパフォーマンスを発揮する予定が、外出もできず自宅に籠るとなれば、心理的な負担は大きいだろう。

『The Athletic』によれば、かつてゴールデンステイト・ウォリアーズで優勝を経験し、現在は母国オーストラリアのシドニー・キングスでプレーしているアンドリュー・ボーガットが、このシーズン中断について言及。今季好調で優勝候補の1つであるロサンゼルス・レイカーズについて、「レイカーズはまさしく結束していく途中だった。彼らの完成度は良好だったし、これからという時にリーグ中断が起きてしまった。本当に厳しい状況だ」と語る。

 またボーガットが所属するNBLでは、この新型コロナウイルスの影響で無観客試合が行われ(3月17日にシーズン中止が決定)、彼は「正直に言ってしまえば奇妙だったね」と話し、「雰囲気もないし盛り上がりもなかった。多くの観客席が空席だったのは違和感があったよ」とコメントしている。

 リーグは従業員の給与問題や選手たちのリーグ再開に向けての心身のコンディショニングなど、多くの問題を抱えている。仮にシーズンが再開となっても、無観客試合の可能性はあるため、今回ボーガットがNBLで感じたようなアリーナでの違和感をどのように払拭し、盛り上がりのある試合にしていくかは、NBAの課題の1つとなるかもしれない。その点はコミッショナーのアダム・シルバー氏がすでにさまざまな案を検討していると報じられているため、今はリーグからの発表を待ちたい。

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