「ファンがいない中でスポーツと呼べるのか? (無観客だったら)そこに興奮はないし、泣いたり叫んだりすることもない」とポッドキャストで発言
新型コロナウイルスの世界的大流行により、NBAは3月13日(現地時間12日、日付は以下同)から感染拡大を防止すべく、レギュラーシーズンを中断。現状では6月中旬から下旬にかけて再開し、無観客で8月まで行われるシナリオが有力視されている。
そんな中、27日に公開された“Road Trippin’ Podcast”にレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)が出演した。これはクリーブランド・キャバリアーズ在籍時のチームメート、リチャード・ジェファーソン(元ニュージャージー・ネッツほか)、チャニング・フライ(元フェニックス・サンズほか)がホストを務めるポッドキャストである。
シーズン再開となった場合、レブロンは無観客で行われるという現状について「ファンがいない中でスポーツと呼べるのか? (無観客だったら)そこに興奮はないし、泣いたり叫んだりすることもない。それに歓喜すらないし、(フロアを)あちこち回ることもない」と言及。
レブロンは「俺は見に来てくれるファンのためにプレーしている。ファンがいないならプレーしない」と発言した経緯があり、昨年12月に『The Los Angeles Times』へ掲載された記事の中では「残りのキャリアで、俺にはどれだけ多くの試合が残されているか分からない。その中で、どれだけたくさんの子どもたちが俺の試合を見に来てくれるか分からないからね。もし彼らが見に来てくれたのに、俺が(試合に出ずに)ベンチで座っていたらどう思う? (ゲームに出て)プレーすることが俺の義務なんだ」と口にしていた。
そのため、レブロンの考えは一貫しており、ポッドキャストでも「フロアに戻ることができるんなら、俺は喜んでそうする。ここに座って何も言わないなんてことはない。フロアで5対5ができなければ、スクリメージでできるんじゃないか。それぞれの練習施設に行って、カメラを置いてスクリメージをして、それをライブストリーミングするとか。ファンがいない中でスポーツイベントを行うなんて、どうやって想像したらいいか分からない。本当に気味が悪いね」。
レブロンがポッドキャストで話したように、大勢のファンが見守る中、世界最高のエンターテインメントであるNBAの試合が行われることこそが、バスケットボール選手にファン、それに関係者たちが求める最高のシナリオだろう。
とはいえ、新型コロナウイルスの感染者数は全世界で40万人を超えており、感染拡大に歯止めがかかっていないという現状のため、NBAのシーズンが再開するかどうかも不透明。
ただし、そんな状況下で自らの思いを正直に口にしたレブロンの行動は、NBAをこよなく愛する世界中のファンや関係者へ、少なからず勇気を与えることになったのではないだろうか。