2019.12.20
12月17日(現地時間16日)にミルウォーキー・バックスがダラス・マーベリックスに敗れたため、ロサンゼルス・レイカーズは24勝3敗で単独リーグベストとなった。
イースタン・カンファレンスのチーム相手にアウェー5連戦中のレイカーズは、18日(同17日)にインディアナ・ペイサーズと戦った後、20日(同19日)にはバックスとのリーグ首位対決が組まれており、大きな注目を浴びることが確実。
27試合を消化したレイカーズだが、ここまで5選手がフル出場、アンソニー・デイビスが26試合、アレックス・カルーソが25試合と、ほぼフル出場を続けている。
チャンピオンシップを勝ち取るためには、約半年に及ぶレギュラーシーズンを乗り越え、最長で約2か月間というプレーオフを戦い切らなければならない。
そのため、ベテランであれば長期的な視野に立って欠場させる、あるいはケガのリスクを回避すべく、休ませることもしばしば。昨季トロント・ラプターズでプレーしたカワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)が膝の疲労を回避すべく、“ロードマネジメント”(選手の疲労管理)という名目で2連戦の日程であればどちらか1試合を休ませることを公表していた。
結果として、レナード率いるラプターズは昨季NBAチャンピオンとなったわけだが、レブロンの頭の中に“ロードマネジメント”という言葉はない。
キャリア17年目のレブロンは、12月30日に35歳を迎えるものの、今季はここまで全27試合に出場しており、平均34.7分26.1得点7.3リバウンド10.7アシスト1.3スティールというすばらしい成績でレイカーズをけん引。リーグトップのアシストを記録しており、依然としてリーグのベストプレーヤーの1人という高評価を得ている。
16日(同15日)のアトランタ・ホークス戦でも、レブロンはゲームハイの32得点に13リバウンド7アシスト3ブロックと殊勲の働きでチームを7連勝へと導いた。
翌17日(同16日)に地元メディア『The Los Angeles Times』へ掲載された記事の中で、レブロンはロードマネジメントについてこう語っている。
「俺は健康ならプレーする。それが俺のアプローチなんだ。レギュラーシーズン終盤や、(プレーオフの)シード順を確定した時でもない限り、俺はプレーし続ける。個人的に、プレーできるのにしないのは理解できないね」
レブロンは将来のバスケットボール殿堂入りが確実なスーパースター。そしてバスケットボール界を超越し、ビジネスやエンターテインメントといった面でも知名度があり、ビジネスマンとしても子どもたちが憧れる存在ということもあり、今後のキャリアもふまえてこんな言葉を残している。
「残りのキャリアで、俺にはどれだけ多くの試合が残されているか分からない。その中で、どれだけたくさんの子どもたちが俺の試合を見に来てくれるか分からないからね。もし彼らが見に来てくれたのに、俺が(試合に出ずに)ベンチで座っていたらどう思う? (ゲームに出て)プレーすることが俺の義務なんだ」
現代ではSNSを通じて自身の思いを発信し、世界中のファンやメディア、関係者に影響を与えることができ、会見や試合後の囲み取材で発言した言葉がSNSを通じて世界中を駆け巡り、称賛や批判、同情など、多くの感情をもたらす。
その中で、レブロンは自身の考えを端的かつ重みのある言葉で伝えており、実際にそれを有言実行している。このままプレーを続けて、ケガをしてしまう可能性はゼロではないものの、遠く離れた国や地域から、レブロン見たさにNBAの試合を現地観戦するファンは数多い。
彼らのためにも、真のプロとして戦い続けるレブロンには惜しみない拍手を送りつつ、引き続き世界のスポーツファンへ夢と感動を与え続けてほしい。
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