地元メディアが“好奇心をそそられる対決”としてフォックス対ウェストブルックをリストアップ、「大好きな選手かって? それはイエスだ」とフォックス
5月16日(現地時間15日、日付は以下同)。『NBC Sports』へ掲載された記事の中で、同メディアのトム・ハバーストローとビジネスマンのレオナルド・アルマトーがNBAにおける魅力的なマッチアップについて話し合い、サクラメント・キングスの話題になった。
そこで出てきたのはNBA史上最速で3ポイント800本成功を達成したバディ・ヒールドと健康な状態のクレイ・トンプソン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、リショーン・ホームズとモントレズ・ハレル(ロサンゼルス・クリッパーズ)によるローポストのフィジカルなバトル。
そして最も好奇心をそそられるマッチアップとして、リーグ最速男として知られるディアロン・フォックスと、電光石火のドライブでディフェンス陣を強行突破するラッセル・ウェストブルック(ヒューストン・ロケッツ)を挙げていた。
16日に『Kings on NBCS』が「ディアロン・フォックスにとって、幼い頃のヒーローはラッセル・ウェストブルックだった」とツイッターへ投稿したところ、フォックスがすぐさまリアクション。「ヒーローだって? いやそれは違う。じゃあ大好きな選手かって? それはイエスだ」と絵文字をつけて投稿。
新型コロナウイルスの影響でシーズン中断となっている期間ならではの企画なのだが、フォックスとウェストブルックによる対決は間違いなく魅力的。両選手とも公称では190センチとなっているものの、体重では83キロのフォックスに対してウェストブルックは90キロと約7キロの差がある。
両者ともスピードとクイックネスではNBAトップレベルにあるのだが、フォックスはペリメーターショットとディフェンスで相手を苦しめるだろうとしながらも、パワーと経験ではウェストブルックに分があり、ベテランのウェストブルックを優勢とした。
キャリア12年目のウェストブルックは、2017年にシーズンMVPにも輝いた実績を持っており、選手としての格ではフォックスを凌駕していることは事実。だがフォックスも順調に成長を続けている。キャリア3年目の今季、自己最高の平均20.4得点をマークしており、得点力が向上している。
今季チームのトップスコアラーとなったフォックスは、オールスター後には平均23.4得点まで伸ばし、リーダーシップも発揮しており、“キングスはフォックスのチーム”という評価を得るようになった。
昨季序盤、『Yahoo Sports』へ「僕はジョン・ウォール(ワシントン・ウィザーズ)よりも速い。ラスはとんでもないくらい爆発的(な速さ)なんだ。だけど、ウェストブルックよりも僕のほうが速い。もしボールを持ってベースラインからベースラインまでの速さを計測すれば、間違いなく僕がリーグトップさ」と豪語したフォックスに対し、ウェストブルックは試合中のパフォーマンスで圧倒。ファストブレイクでディレクションチェンジを繰り返す爆走でフォックスを抜き去り「俺は速すぎるのさ」と口にしていただけに、ウェストブルックの中に、フォックスへのライバル心があるのかもしれない。
リーグトップレベルの“スピード王対決”はまだ始まったばかり。シーズン再開後、あるいは来季再び両者がコートでマッチアップする機会を楽しみに待ちたいところだ。