今年の9月か10月に来季について決断することを明かしたガソル「その時のベストな状況は何なのかを見ていく必要がある」
6月10日(現地時間9日、日付は以下同)。NBAキャリア18年を誇る39歳の大ベテラン、パウ・ガソルが母国スペインのマドリードで『AP』の取材に応じた。
ガソルは昨季、サンアントニオ・スパーズで開幕を迎えたものの、昨年3月2日に解雇となり、同4日にミルウォーキー・バックスと契約。だがレギュラーシーズンは3試合のみの出場で平均10.0分1.3得点3.3リバウンドに終わり、プレーオフでは1試合も出場せずにシーズンを終えた。
昨夏ポートランド・トレイルブレイザーズと1年契約を結ぶも、足のケガが完治しておらず、昨年11月21日に解雇となり、ブレイザーズのコーチングスタッフを務める傍ら、リハビリに取り組んできた。新型コロナウイルスの世界的大流行の影響もあり、回復へのプロセスは遅くなってしまったものの、ガソル自身は前向きに捉えているという。
「私は大丈夫。回復までにもう少し時間を要するくらいだ。走ったりジャンプすることを始める時、プロバスケットボールプレーヤーとして再びプレーできるのか、足と骨が結合されているのかをしっかりと把握するために多くの情報を手に入れることになると思う」。
スペイン代表として3度のメダルを獲得してきたレジェンドは、NBAでもこれまでメンフィス・グリズリーズ、ロサンゼルス・レイカーズ、シカゴ・ブルズ、スパーズ、バックスでプレーし、レイカーズで2度の優勝(2009、10年)に貢献したほか、オールスターに6度、オールNBAチームに4度選ばれた実績を持つ。
7月6日に40歳を迎えるガソルだが、東京オリンピックが来年に延期となったことで、オリンピックの舞台でプレーすることをバスケットボールキャリアの終着点と捉えており、来季どこでプレーするかを今年の9月あるいは10月に決断することを計画していると同メディアへ明かしている。
その際に候補となるのはレイカーズ、そして1998年から2001年までプレーしていたバルセロナだとガソルは言う。
「もし足が完治すれば、もう1シーズンプレーするのが私の意向だ。NBAまたはヨーロッパでね。現役最後のシーズンをレイカーズでプレーするのは魅力的だし、バルサでキャリアを終えることも魅力的。でもこればかりは現実的な可能性を探っていかないといけないからね。その時のベストな状況は何なのかを見ていく必要がある」。
ガソルのキャリアが確実に終幕へと近づいていることは否定できない。だがNBAと国際大会における豊富な経験を持ち、熟練のスキルと高いバスケットボールIQが備わったビッグマンには、もう1シーズンプレーしてもらい、是非ともオリンピックという大舞台で有終の美を飾ってほしいところだ。