「彼とタウンズは一緒のチームでもうまくプレーできると思う」と期待を寄せる
10月17日(現地時間16日、日付は以下同)に行なわれる「NBAドラフト2020」で、1巡目全体1位指名権を手にしたのはミネソタ・ティンバーウルブズ。続く2位にはゴールデンステイト・ウォリアーズ、3位にシャーロット・ホーネッツが先日バーチャルで開催されたロッタリー(指名順位の抽選)で決定した。
ウルブズ、ウォリアーズはいずれも指名権を絡めてNBAで実績のあるスター選手をトレードで獲得しようとしていると複数の現地メディアが報じており、ドラフト当日までに大型トレードが成立するかもしれない。
今年のドラフトのトップ指名候補に挙がっているのは、アンソニー・エドワーズ(ガード/ジョージア大学)、ジェームズ・ワイズマン(センター/元メンフィス大学)、ラメロ・ボール(ガード/元NBLイラワラ・ホークス)といった選手たち。
そんな中、メンフィス大で指揮官を務めるアンファニー“ペニー”ハーダウェイ(元オーランド・マジックほか)が先日行われた会見で元教え子のワイズマンについてこう発言したと『NBC Sports BayArea』が報じている。
「私の中では、彼こそがドラフトの1位指名なんだ。今年彼は(公式戦で)プレーしていないから、疑問視されているとは思う。でも彼は身を粉にして練習に取り組んでいるよ。彼は自身のことを逸材と呼んでる。稀有な存在なのさ」。
ワイズマンは216センチ108キロの肉体に高い身体能力を兼備したビッグマン。だがメンフィス大入学前にハーダウェイから1万1500ドル(約121万9000円)を受け取っていたことにより、12試合の出場停止処分を食らい、昨年12月に同大を離脱していた。
だがNCAAで3試合に出場し、平均23.0分のプレータイムで19.7得点10.7リバウンド3.0ブロックを記録しており、将来が期待されている19歳なのは事実。ハーダウェイはこう続ける。
「彼はフロアで誰よりも速く駆け回り、リムをプロテクトするだろうね。彼にはものすごい身体能力が備わってるから、すぐさまリム付近で仕事をこなすはずだ。それに3ポイントも含めてショットの練習をし、(オフェンス面でも)危険な存在になると思う。別に彼をコーチしたからそう言ってるんじゃない。私はNBAを知ってるし、どんな選手を探し求めているかを知ってるんだ」。
現時点で、ウルブズはエドワーズを指名するというのが大方の予想。それもそのはず、このチームにはカール・アンソニー・タウンズというオールスター選出2度を誇るビッグマンがおり、今年2月のトレードでディアンジェロ・ラッセルというポイントガードも手に入れた。
そのため、ドラフト1位指名権を行使するのであれば、ウイングの得点源としてエドワーズを指名するのが最も理にかなっていると言えるだろう。
だがハーダウェイはタウンズとワイズマンの共存も可能と見ているようだ。
「私からすれば、ワイズマンこそが全体1位指名すべき選手で、ミネソタはそうすべき。彼とカール・アンソニー・タウンズは一緒のチームでもうまくプレーできると思うよ。彼らは自由に動き回ることができ、なおかつ機敏だからね。リムプロテクターを務めることができ、ペリメーターでプレーするうえで高いスキルが備わった2人がいれば、ディファレンスメイカーになるんじゃないかと私は見ている」。
ワイズマンの持つ能力が高いというのは周知の事実。もしウルブズがドラフトでワイズマンを指名すれば、来季ラッセルの両脇にタウンズとワイズマンがスムーズな動きでファストブレイクに参戦し、コート上を疾走するシーンを見ることができるかもしれない。
はたして、ハーダウェイの思いはウルブズのフロントならびに選手たちへ届くのか。今後の展開を楽しみに待ちたいところだ。